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モータウンのベーシスト

突如オススメに出てきた、ゆっくり霊夢的なこの動画、マニアックすぎて面白かった。


今日はこの話題について面白そうなのでnoteに書いてみます。


スティービー・ワンダーの"I Was Made To Love Her"や、フォートップスの"Bernadette"、テンプテーションズの楽曲等など、ジェームス・ジェマーソンの伝説的名演といわれるデトロイト時代のモータウンの楽曲も実はキャロル・ケイが弾いてる、本人もそう主張しているという、巷で話題の論争についてです。


日本の音楽ファンの中では「そうだったのか!実はキャロル・ケイの演奏だったのか、常識は覆された」


ってなってる人がわりかし多いみたいで、(たしかにTwitterとかでそう言ってる人いた。)

本国アメリカでは「それは間違いじゃないか?ジェマーソンは指弾き、キャロルはピック弾き、音色が違う」というキャロル説を否定する主張がわりかし多いみたい。


それに対してキャロル・ケイ本人がピックで"Bernadette"弾いてる音源が動画内で紹介されてます(9:00〜)


さて個人的に感じた事


まず、自分はジェマーソンマニアでもモータウンマニアでも評論家でもないですが、デトロイト時代のモータウンのソウルミュージックが大好きで聴いてきたし、コピーしたし、ビーチボーイーズや、クリスタルズ、ロネッツ、サイモン&ガーファンクルを始めとする60sのPOPSが大好きで聴いてきました。

膨大な量の曲を聴き込んで来たわけではないけど、それでもベーシストとしてキャロル・ケイとジェームス・ジェマーソンではプレイスタイルが明らかに違うと感じる事。

両者共に素晴らしいベースプレイヤーである事は衆知の事実ですが、あくまで個人的にはキャロルのベースは少しアプローチがギター的で、ジェマーソンのベースはウッドベースライク(コントラバス的)なイメージがある


当時の60年代の機材やレコーディング環境だとピック弾きでもとても膨よかで指弾きか区別がつかないような音色が多いのですが、やはりニュアンスに関してはピック弾きと指弾きでは異なるんじゃないかなと思う


その本人の実演する音源を聞いて、音色こそ指弾きに近いですが、ニュアンスがやっぱ全然違うなぁと。とくにゴーストが入る位置とか

キャロル・ケイ本人の主張という信憑性の高さはありますが、個人的には「Bernadette」や「Reach Out」この辺りのジェマーソンの名演と言われている楽曲のオリジナルはやはりジェマーソンが弾いてるだろう、と今でも思ってます。

どっちが正しいのかは、もはや決定的な証拠資料も残ってない時代で(60年代のモータウンは記録管理もずさんだったらしい)

キャロル・ケイも膨大な楽曲を何十年に渡ってRecし続けてきたスーパーミュージシャンなので。記憶も曖昧になってるだろう、もしかしたら同曲を再録してリリースした時の話しかもしれない。ゆえに結論は永久にでないとおもうし


結論はわからない..


だからこそ自分は自分の耳を信じてようかなと思います。


そして今日思うのは、結論は置いておいて。情報にあまりに簡単に左右されて、モータウンのベースはキャロル・ケイだったのかー!!今までの何やったんやー、って簡単になってしまうのがどうなのかなと。


そうではなくて世に溢れている情報をしっかり自分の中で消化し、自分の中で結論を出す感覚は絶対に大切で。自分も改めてその感覚は大事にしていきたいなと思います。


そして素晴らしい音楽には素晴らしいミュージシャンや仕掛け人が関わってること

それをリスペクトしながらベースという楽器をこれからもっと自分のものにできるよう精進していきたいですね。

ちなみに今日のnoteに書いてある楽曲で聞いた事がない楽曲があったら是非聴いてみてください!



ベースを弾きながらモータウンの音楽を語る僕のYOU-TUBE動画はコチラ

https://youtu.be/k-KSSLiRo28?si=XN_2pcv5mXW9JDss


※ベースが2本鳴ってると思う、って動画内で話した、シュプリームスのStop in the name of love、やはり実際に2本重ねてたようで

下のラインはジェマーソン、上の8分のラインは若かりし頃のウェルトン・フェルダーのようです。


ウェルトン・フェルダー本人が語ってるインタビューを見つけました。

ジェマーソン本人とパートわけを相談しながら、録音したとの事、ベース2本重ねた理由は、革新的な事をしたかったんだと思う、との事でした。



この時代の音楽にしろ、楽器にしろ、カルチャーにしろ、情報が少なかったり謎が多い部分っていうのはやはり惹かれますよね。


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