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アメリカ グリーンカードの申請、取得、プロセスなど
アメリカで働く際に必要な就労ビザには様々な種類がある。その中の「L-1A」という就労ビザでアメリカに入国した。家族は、「L-2」 という、L-1 ビザ保持者の扶養家族が取得できるビザである。L-2 ビザを所有していると、就労もできたりするメリットもあるので、なかなか最強なビザなのだ。
日本をあとにしてアメリカに入国したのが 2023年12月20日だ。
米マイクロソフト本社でプロダクトマネージャーとして仕事を遂行している。
グリーンカード (GC) のプロセスがスタートしたのはアメリカに到着してから10日後。会社がフルにサポートしてくれる「EB-1C」という premium processing を 2024年1月3日にキックオフした。このプロセスで GC が取得できる保証はないが、GC 取得までかなりの時短が期待できる。
グリーンカード EB-1C MNMは、多国籍企業の役員や管理職として、米国国外で勤務してきた人を対象とした永住権申請のカテゴリーです。グリーンカードのプレミアム・プロセスとは、米国移民局(USCIS)が提供する特急審査のオプションです。追加費用を支払うことで、申請書類の受理後15日以内に手続きが完了します。
グリーンカードを取得するメリットは色々あると思う。まずは、仮にレイオフなどで仕事を失って就労ビザが失効した際も、アメリカから3か月以内に出国しないといけないという縛りがなくなる。アメリカ全土、自由に居住できることになるので、とくに家族がいる人には、人生設計や未来のプランを立てやすくなるメリットがあるのではないだろうか。また、米国市民と同じ授業料でアメリカの大学に行けるというベネフィットもある。アメリカの州立の大学の授業料は年々高くなり、留学生にいたってはアメリカ市民の 3倍くらいなので、もし私の子供が将来アメリカの大学に行くことになった場合、メリットは大きい。
以下、過去のメールなどを見ながら、ざっくりとグリーンカードの申請から取得まで、簡単なタイムラインを書き出してみた。少しでも何かの参考になればと思います。
1/3:EB-1C / MNM (Multinational Executives or Managers) プロセスキックオフ。 I-140 petition の準備をスタート。
2/16:I-140 petition を USCIS に提出
3/8:I-140 (RFE) が USCIS から発行される
これは、「Request for Evidence」で、追加で今まで仕事をしてきた証拠や実績など、GC の申請をバックアップできる書類を提出してくださいというもの。様々な過去のドキュメントなどをそろえるのに時間を費やした。
5/15:I-140 (RFE) への回答を USCIS に提出
5/31:I-140 を USCIS が承認
6/28:ワクチン接種、証明書を発行してもらう & 顔写真など用意
7/9:I-485 Adjustment of Status (AOS) & I-765 Employment Authorization (EAD) を USCIS に提出
9/9:指紋採取実施 (USCIS Seattle Field Office)
9/19:I-765 Employment Authorization (EAD) を USCIS が承認
9/25:Employment Authorization (EAD) 取得 (郵送)
10/25:I-485 Adjustment of Status (AOS) を USCIS が承認
10/29:グリーンカード (GC) 取得 (郵送)
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私の場合、全体のプロセス、準備なども含めて、グリーンカード取得まで10か月くらいかかったことになる。I-140 (RFE) でバックアップのための様々なドキュメントを用意するのに時間がかかった。過去の自分自身の仕事パフォーマンスが優れていた証明、なぜ自分がアメリカで仕事をしないといけないのか(他のアメリカ人ではダメなのか)の証明、関係者からのレター、過去チームをマネージしていた証拠やレポートラインに対してどのようなリーダーシップを発揮していたのか、過去から今までの Paystub (給与明細)、毎日どのような時間配分とプライオリティで仕事をしていたのか、など。ここまで細かく色々やらなくてもよかったかもしれなかったが、結果オーライということでよしとしよう。過去の自分を振り返るというメリットもちょっとはあったので、よかったと思っている。
会社のバックアップなしには、EB-1C に乗っかるのは難しいとおもうが、グリーンカードを取得する期間の時短という面でメリットはかなりあったと感じている。
ちなみに GC の有効期限は 10年。更新はオンラインでできるようだ。あと、GC は持ち歩く義務があるらしい。特に、トランプ政権になってから、ICE (米国移民・関税執行局) が街をウロウロして unauthorized workers を取り締まっているというニュースをよく見る。厄介なことにならないためにも、とりあえず、かならず携帯することにしよう。・・・といっても、WA州でそういう場面に遭遇したことがないので想像がつかないが・・・。
それでは、また次回!
Easy Come, Easy Go!