見出し画像

昼休みはChatGPT

日本文化に関するデータセットは、まだ不足していると思われ、些末なことをたずねると答えはあいまいになったり、オウム返しになったりする。
 
西洋科学史の質問から、夢野久作に飛ぶ~というやや意地悪な対話。
日本文化のことはまだ弱いことが、西洋科学の質問に対する自信たっぷりな答えと比べてもよくわかる事例。
 
【問い】エルンスト・ヘッケルが提唱した「個体発生は系統発生を繰り返す」という反復説は、現在の進化論では否定的に扱われていますが、社会的・思想的には大きな影響を及ぼしたと言われています。この反復説の、発表から評価の歴史を時系列的に教えてください。
 
ChatGPT
エルンスト・ヘッケルが提唱した「個体発生は系統発生を繰り返す」という反復説は、19世紀後半の生物学的議論において非常に影響力がありました。以下に、この反復説の歴史を時系列的に示します。
1.     1866年:ヘッケルは「Generelle Morphologie der Organismen」という著書の中で反復説を初めて提唱しました。この中で、彼は個体の発生過程(胚の発生)が進化の過程を反映すると述べました。
2.     1868年:ヘッケルは「Natürliche Schöpfungsgeschichte」という著書でこの説を詳しく解説しました。彼はこの説を使って、進化論のエビデンスとして胚の発生段階を用いました。これにより、胚の発生段階の比較が進化論の証拠として多くの研究者に受け入れられるようになりました。
3.     19世紀末~20世紀初頭:反復説は進化論の一部として一般的に受け入れられるようになりましたが、疑問の声も上がり始めました。特に、全ての胚の発生段階が進化の歴史を正確に反映するわけではないとの指摘が増えました。
4.     20世紀中頃:モダンな遺伝学と発生生物学の進歩により、反復説の限界と不正確さが明らかになり始めました。例えば、進化の過程で特定の発生段階が保たれることがあるが、それが進化の全体像を反映するわけではないことが理解されました。
5.     現在:反復説の簡単な考え方(胚の発生が進化の過程を完璧に反映する)は、現代の生物学者の間で支持されていません。しかし、発生生物学と進化論の接点は非常に重要であり、新たな理論や研究手法が発展しています。
社会的・思想的な側面においては、反復説は19世紀と20世紀初頭の多くの人々の進化論への理解を深める手助けをしました。ヘッケル自身は宗教や哲学、芸術などの分野にも進化論を取り入れることを試みました。そのため、彼の考え方は生物学だけでなく、広範な分野で影響を及ぼしました。

【問い】ありがとうございます。明快にまとめていただきました。
続いての質問です。日本人の作家夢野久作が1935年に「ドグラ・マグラ」を発表。この大作は10年間の準備によって書かれましたが、21世紀の現代でも「偉大な奇書」として高く評価されています。この「ドグラ・マグラ」の巻頭に「胎児よ胎児よ何故躍る母親の心がわかって恐ろしいのか」という有名な歌があり、小説内では登場人物の論文として「胎児の夢」という一章が割かれています。この「胎児の夢」は、最初におたずねしたヘッケルの「個体発生は系統発生を繰り返す」そのものであり、当時作者の夢野久作がなんらかの機会にヘッケルの著作に触れたのではと思います。ヘッケルの著書が日本に紹介されたのも大正時代。この推測は正しいでしょうか?
 
ChatGPT
夢野久作の『ドグラ・マグラ』は、深遠な心理学や哲学的要素を持つ作品として知られ、特に「胎児の夢」の部分は読者に多くの印象を与える部分として取り上げられることが多いです。この部分は確かに、ヘッケルの「個体発生は系統発生を繰り返す」という考えを思わせる内容を含んでいます。
夢野久作が活動していた大正〜昭和初期は、西洋の科学や哲学が日本に積極的に紹介されていた時代です。ヘッケルの思想も、大正時代にはすでに日本に紹介されており、学界や知識層の中では知られていました。夢野久作自身も多岐にわたる知識を持つ学問好きの作家であったため、彼がヘッケルの著作やその思想に触れ、それを作品に取り入れた可能性は高いでしょう。
しかし、『ドグラ・マグラ』の中での「胎児の夢」が、具体的にヘッケルの反復説に直接影響されて書かれたかどうかを断定するための明確な資料や記述は、私の知識の限りでは見当たりません。ですので、夢野久作がヘッケルの著作に触れたことを示す直接的な証拠があるわけではありませんが、当時の知識層や作家がヘッケルの思想に触れる機会があったこと、そしてその思想が『ドグラ・マグラ』に影響を与えている可能性は十分考えられるでしょう。
 
【問い】あいまいな質問にも誠実に答えていただきありがとうございます。あなたが訓練されている日本語のデータセットがさらに充実してくれば、直接的な証拠は難しくても、当時の作家たちが新しい西洋の科学に触発された事実は今後も発見されるはずだと思います。
 
ChatGTP
はい、その通りです。現代のデータ解析技術や豊富な情報ベースの利用により、これまで明らかにされていなかった文化や学問の相互影響に関する知見が増えていくでしょう。特に、異文化間の交流や知識の伝播に関しては、多様な視点やデータセットの解析がさらに重要になってくると考えられます。
夢野久作やその時代の作家たちが西洋の新しい知識や文化にどのように触れ、それがどのように彼らの作品に影響を与えていったのかを追うことは、日本文学だけでなく、日本の文化史においても非常に興味深い研究テーマと言えるでしょう。
ご質問やご意見、ありがとうございます。今後も何か質問や疑問点があれば、お気軽にお知らせください。


いいなと思ったら応援しよう!