Vin de nature ナチュラルワインの聖地
15 février 2019
今日は、プロジェクトのパートナーであるディが Parisから手伝いに来てくれたので、Tautavel(トタヴェル)という田舎町の、"El Silex" で昼食。
ルーション地方に葡萄畑を買ったあとに分かったことなのだけれど、ルーション地方のワインは、オーガニックのベクトルがながーく伸びて、 vin de nature ナチュラルワイン の領域に…。
"Wine Calling" というナチュラルワイン系のカルト映画(?)の舞台、ルーション地域にあるこの El Silex は、地域のナチュラルワイン生産者から直接ワインを仕入れて、各生産者のCaveと同じ値段で提供する、良心的なレストラン。ナチュラルワインの生産者、Caviste 販売店、ナチュラルワインを提供するレストランを支援する携帯アプリ "Raisin" にも掲載されている、我々のお気に入りスポットの一つだ。
Mas du Dragon de Pierres 岩龍を見渡す丘にある葡萄畑。
ウチのワイナリーの名前には、そんな意味がある。Mas というのは、地中海地域の言葉で「田舎の家」という意味で、南仏にあるワイナリーでは "Domaine" ドメーヌと同義語のように使われている。
醸造所は、まだ、ない。
この Tautavel に、眺めの良い格好の土地を見つけ、購入してある。その土地には、骨組みだけで中断されてしまった納屋の名残があり、その土台や壁を利用して、我らがワイナリーの醸造所を建設する予定になっている。
このワイナリー建設予定地は、ディが SAFER(フランスの農村土地整備公社)、"Le Boncoin" (フランス最大の個人間中古品売買を仲介するサイト)と "Google Map" を駆使して探し出してきた。周辺を葡萄畑に囲まれ、カニグー山 "pic du Canigou" や Queribus城(カトリック教会の聖職者の堕落に反対する民衆運動として生まれたカタリ派が、アルビジョア十字軍によって滅亡に追い込まれた最後の砦 "le dernier bastion" )も見える、素晴らしい土地。
でも、その道のりは(多分)、長い。醸造所を建てるためには、不条理なフランスの官僚システムと真っ向から向かい合い、数々のステップを乗り越えてゆく必要があるから。。。