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2020年の振り返り 2021年のキーワードは「偶発性と仮設性」

2020年、もう散々語られてきたし今もなお渦中にありますが、コロナによる影響は計り知れず、世界中の人々の日常を変えてしまいました。R-proという法人もまさに多大な影響を受けた一社であることは間違いありません。
しかし決してマイナスなことだけではなく、半ば強制的にcomfort zoneの外側に出されることにより、変化することを求められた。つまり成長するチャンスでもありました。おかげで来年に向けて、事業部やコンテンツの整理整頓、選択と集中、何にリソースを割いてチャレンジしていくか。そんな目線で考えることができています。
忘れられない2020年。振り返りつつ、来年への展望を書き記します。


■18with19 と 「 」with19 コロナと向き合う宣言でR-proの立ち位置が決まった

2月から本格的に始まったこの一連のコロナ騒動。そのおかげで去年の振り返りを読むと、計画していた「チャレンジ」の部分がほぼ手付かずで終わっています。当初は「春になれば終わるのでは」と楽観的に考えていましたが、早々に「これは数年続くかも」と切り替え、社会課題の改善・解決にコミットするR-proとしてはコロナに目を背けるのではなく正面から向き合っていく。それが在るべき姿だ。そう考え4月7日、「18 with 19」という宣言をいたしました。

また、続いて5月26日には「 」 with 19 を発表。R-proだけが向き合うのではなく、誰もが向き合っていくことが必要だと考え、R-proを示していた18の部分をあなたを表す「 」に変更。前向きに次の一手を打ちたいと考える企業や団体のアクションを形にするお手伝いをさせていただくサポートプログラムを立ち上げました。

サイトをご覧いただくとわかる通り、名古屋商工会議所、タキヒヨー株式会社という大きな企業や組織だけではなく、オンライン配信でアーティストの表現の場を創出するHot Show Niteなど、幅広いジャンルとオーダーに対してサポートさせて頂きました。

「今こそR-proが社会に対して貢献するべきときだ!」
当時、少し興奮してそのように言ったり書いたりしたことを覚えています。アドレナリンが大量に出て、疲れも感じる暇もなく少し高揚気味だったことは否めません。しかし良くも悪くも気持ちが落ち込みがちな時期を引っ張ったのはこの想いでした。まだまだコロナは続きそうです。来年も引き続き、コロナ禍でも前を向きたい、進みたいとアクションを起こそうとしていらっしゃる企業・団体へのサポートをこの枠組みの中で進めていきたいと思います。

■クラウドファンディング事業部は大飛躍 需要が一気に高まった

誤解を恐れずにいうと、クラウドファンディング業界は「コロナバブル」だったと認識しています。SAVE、HELPという文脈でイベントやライブハウス、飲食店などが「先買い」や「買い支え」というクラウドファンディングを実施。多くのプロジェクトに多額の支援が集まりました。

そういう背景や、CAMPFIREが手数料を0%にするキャンペーンも長期的に打ったこともあってR-proにも本当に相談が多かったですし、BUY LOCAL nagoyaやBLAN.COのチャレンジもありで本当にずっとクラウドファンディングをやっている気持ちでした。友人知人が苦しんでいる様子を見ていてもたってもいられず始めた「喫茶店のコーヒーチケット先買いプロジェクト」は支援は爆発的に伸びませんでしたが、メディアには割と取り上げられましたし、


その後スタートしたBUY LOCAL nagoyaは驚くほどに支援が伸びました。

今巷にあるような20%分余分に使えるプレミアムチケットのようなものではなく、10000円支援したら単純に10000円使える、という完全に飲食店さんへのサポートを目的としたリターンでしたが、およそ1500万円が集まりました。これには胸が熱くなりました。本当に自分の好きなお店がこの街に残って欲しい。そういう常連さんを中心としたお客さんが気持ちで動いた結果だと思います。90店舗を超える参加店舗さんからも感動するようなエピソードをたくさん聞かせて頂きました。

そしてこのBUY LOCAL nagoyaは、名古屋商工会議所とのコラボとして第2弾が行われ、立ち上げから終了まで非常に短い時間の中でしたがこちらも700万円を超える支援を集めることができました。

2019年は担当プロジェクトの総流通額が3000万円ほどだったのに対し、2020年は1億円弱。コロナだから・・・と言えばそれまでなのですが、名古屋の人口を考えると流通額1億円は楽に突破しなくてはならない数字だと思っていました。2021年も同じように1億円を目指し、キュレーターを目指す有給のスタッフを登用していきたいと考えています。名古屋が中心になりますが、全国のチャレンジするプレイヤーをサポートしたい。そんな熱量のある若手を随時大募集しています!

■プロダクトが中心だったyamory、もう一度プラットフォーマーを目指して

2019年が終わる頃、2020年は「yamoryの再チャレンジの年」と決めていました。そして色々と仕込んだり準備もしていたのですが、R-proの事業の中で一番コロナの煽りを受けたのがこのyamoryのチャレンジ。全く動けなかったです。なので来年、もう一度巻き直してボウサイのプラットフォーマーにチャレンジしたいと思っています。


そんな中、昨年マイナーチェンジ&増刷をさせていただいたボウサイ教材「いえまですごろく」は定期的にご注文をいただき、徐々に在庫も減ってきている状況です。


また、今年は日本赤十字社愛知県支部さんとのコラボ事業で、LOOPSを使った名古屋グランパスオリジナルの防災グッズを販売させて頂きました。販売開始と同時に売り切れといった感じで、本当に嬉しかったです。


そしてそれをご覧いただいた清水エスパルスさんにもお声かけ頂き、エスパルスバージョンのLOOPSも作成。こちらはまだ在庫があるようですので、ご興味のある方はぜひお買い求めください。

ボウサイではなく応援グッズとして購入いただき、いざという時にそれが役に立つ。これはyamoryが目指してきた理想形のひとつで、今回のJリーグのクラブとのコラボレーションは非常にありがたかったです。ぜひこの連鎖が他のクラブにも伝わっていくといいなと思います!

■Oissu不動産・BRATHの看板を降ろし、マチヅクリとスポーツはコンテンツの再整理へ

マチヅクリとスポーツ事業部は、冒頭に掲げた「整理整頓」「選択と集中」の対象にあたる事業部になります。それぞれOissu不動産 / BRATHという名称をつけていましたが、それらの看板は降ろし、改めて再整理していきます。

とは言え、それぞれに大変貴重な経験をさせて頂いた年でもありました。僕としてはまさか、という感じでしたが、マチヅクリの歴史の長い錦2丁目エリアからお声かけ頂き、N2/LABというプロジェクトの立ち上げと事務局を担わせて頂いています。僕が経験したり実践してきたマチヅクリとはまた違っていて大変勉強になりますし、良い意味で僕が違うカルチャーを持ち込めたらいいなぁと思っています。錦2丁目が企業やスタートアップにとって親和性の高いLABとして機能して、どんどん魅力的になるようにお手伝いしていけたらと思います。


そして名古屋ダイヤモンドドルフィンズのお仕事。なんと5シーズン目に突入しました。一番嬉しかったのは、今年リニューアルしたユニフォームの担当をさせていただけたことです。ロゴを作らせてもらった時には及びませんが、ずっとやりたかったお仕事だったので格別です。デザインしたユニフォームで躍動する選手たちを見るのが本当に嬉しいです。

そしてドルフィンズのあらたな取り組み「ドルフィンズスマイル」のロゴ制作と、プロジェクトサポートもさせて頂いています。これはクラブが地域に貢献していくためのプロジェクトで、 WEBサイトにはこのように説明がされています。

“Dolphins Smile”は、名古屋ダイヤモンドドルフィンズが、地域への感謝の気持ちとして実施する社会貢献プロジェクトで、「オフコートの3P」をコンセプトに、ドルフィンズコミュニティが笑顔になれるよう、地域貢献活動をリードします。
「オフコートの3P」は、”Planet”(地球を守る)、 “People”(支援が必要な人に手を差し伸べる)、 “Peace”(平和・安心安全)の3つのPを基軸に、コミュニティの抱える課題やニーズに応える形で実施し、プロスポーツクラブとして、世界が一丸となって社会問題に挑むSDGs(持続可能な開発目標)に貢献します。

僕はクラブと地域との接点を点でしか作れていなかったのですが、それを体系立ててしっかりと積み上がるようにプログラムされていて、こちらも本当に勉強させて頂いています。ぜひご興味のある方はWEBサイトをご覧ください。

■2021年にチャレンジするコンテンツに共通するコトバは「やさしい世界」

そしてリソースを割くチャレンジ枠。言わずもがなの「ブランコに揺られるような15分の余白」を作りたいと、Beans Bitou(http://b-bitou.com/)の尾藤さんと一緒に立ち上げたBLAN.COです!クラウドファンディングでは602名の「余白が大切!」と思っていただける方々にご支援をいただき、2021年の1月中旬にローンチが決まっています。まず1年目の目標はドリップパックコーヒーの定期購入ユーザーを1000名獲得すること。この年末もそれに向けて様々な仕込みをしています。多くのパートナーのみなさんと一緒にBLAN.COをブレイクさせて、余白を大切にする人を増やすことでちょっとずつ世界をやさしくしていけたらと考えています。


そしてもう一つ。デザイン事業部でも新しいコンテンツを準備中です。以前からやりたいと思っていたことなのですが、今年の初め頃から勉強をはじめて、いよいよ2021年の春にはリリースできそうです。社内では仮称で「やさしいデザイン」と呼んでいるのですが、かっこよく言えばインクルーシブなグラフィックやWEBデザインメニューの提供をしていく、ということになります。この基準で自社のコーポレートサイトや会社案内の冊子もリニューアル予定。またこちらは準備が整い次第ご案内させていただきます!

■偶発性と仮設性とは?なごのキャンパスで気づけた2つのキーワード

2021年のキーワードに「偶発性」と「仮設性」を挙げました。まぁ何のこっちゃ、ということだと思うのですが、個人的にガンガンに響いているワードです。端的に言うと、

*偶発性
予定調和ではなく、偶然によって引き起こされる事象が、新たな価値を創発る
*仮設性
ハードもソフトも常に価値のアップデートを求められるため、変化できる柔軟性とスピートが重要

端的に言っても難しいですね(笑)でもそういう事です。これはN2/LABの取り組みでこの言葉を聴き、運営で携わっているなごのキャンパス(https://nagono-campus.jp/)に当てはめた時に「その通りだ」と腹落ちしたという経緯があります。多様なヒト・コト・モノが集まる事で偶発性が生まれやすい環境になる。新しいものが生まれるのであれば、それに見合う環境も常に刷新されなければならない。・・・やっぱり難しいですね(笑)いつかもっと咀嚼してわかりやすく説明したいと思います。

さいごに。2021年は壮大な「仕込みの年」となると予想しています。もっと社会に貢献できる会社になるために、僕自身が偶発性と仮設性の意味・意義を感じながら成長していきたいと思います。

2021年も、皆様よろしくお願いいたします!
株式会社R-pro 岡本ナオト


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