漢字で感じる人間学77(星その2・私たちは奇跡の膜の中に住んでいる)
地球の大気の厚みってどのくらいあるでしょうか?
これは大体100kmくらいと言われています。
100kmというと結構厚いように思えるのですが、では、地球の半径は? というと
これが約6000kmです。
つまり、大気の厚みは地球の半径の約1/60。
物差しで60cmを測って、さらに1cmの目盛りを見ると、だいたいのイメージがつかめるかと思います。
宇宙からみたら、大気は、地球の表面をほんの薄い膜でへばりつくように覆っていて、その薄い膜の中に私たち生命が住んでいるようなものだと思います。
この大気があることによって、昼夜の温度差が大きなものにならずに済んでいて、また、宇宙からの紫外線などの有害なものからも生命を守ってくれています。
地球と太陽の間の距離も、とても絶妙なバランスで、これ以上近すぎても遠すぎても、今の地球の様な環境は生まれなかったでしょう。
この地球上の大気が変化することって、やっぱり生命に大きな影響があるのではないでしょうか。
最近、天気予報などでも「観測史上最大の気温」とか「観測史上最大の雨量」みたいに「観測史上」みたいな言葉を聞くことが多くなってきました。
日本の天気図を見ていると、日本だけのことの様に思えますが、大気は世界中とつながっているので、日本で起こっていることは、世界中で起こっていることの反映とも言えます。
地球の環境や資源も、人間に当たり前の様に与えられているかの様に思ってしまいますが、もともと奇跡的なバランスできている薄い膜の中なので、その中に今生きていることの意味を問うとか、ありがたさを感じていくことはとても大事なことの様に思えます。
「ありがたさ」も、もともとは「有難さ」と書いて、決して当たり前に与えられたものではなく、とんでもなく貴重なものということです。