【ブルース音楽とエレキギター】
ブルース音楽とエレキギターの歴史について考えます。
僕はいろんな音楽のジャンルの中でもとりわけブルース音楽が好きです。もちろん綺麗なメロディーの曲も好きですが、アコースティックギターを弾く際にはブルースを弾いている時が何よりも一体感を感じられます。ブルース音楽は素朴で、飾り気がなく、人生の悲哀を理解している人たちが作り出した音楽です。それはとても「哲学的」な音楽だなと僕は感じています。僕も心の深い部分で「ブルース」を抱えている人間ですから。ブルース音楽には、今の時代にはなかなか巡り会えない本当のパッションが詰め込まれています。
ブルース音楽の基本コード進行はスリーコードです。1番メジャーなのが、6弦の開放弦を使った進行です。
【ブルースの基本コード進行】
E→A→E→A→E→B7→A→E
コードはE、A、B7しか使っていません。いろんな曲がありますが、キーを変えたり、テンポを変えたり、コードの循環パターンを変えたりしていますが基本となる進行は同じです。
ブルースの源流は、ミシシッピ川流域で生まれたデルタブルースです。1920年代の第一次世界大戦後の時代です。デルタブルースは基本的にはアコースティックギターで演奏されていました。エレキギターやギターアンプの技術開発が進んだのは1930年代から1940年代です。ロックの原型は黒人が演奏していたリズム&ブルースです。
ブルース音楽の代表的なレコード会社を紹介しておきます。
(1)チェス・レコード
・1950年、シカゴで設立。
・代表的な歌手
①マディ・ウォーターズ
②ハウリン・ウルフ
(2)サン・レコード
・1952年、メンフィスで設立。
・代表的な歌手
①エルヴィス・プレスリー
②カール・パーキンス
③ジョニー・キャッシュ
④ロイ・オービソン
チェス・レコードには黒人歌手が多く、サン・レコードには白人歌手が多いことが分かります。
この2つのレコード会社がブルースやカントリーのレコードを製作して、アメリカに少しずつエレキ楽器を使ったブルースやカントリー音楽を広めていきました。そして、アメリカで発売されたブルースのレコードをイギリスの若者が争って聴くようになり、1960年代に活躍したロックバンドのローリング・ストーンズやビートルズに影響を与えていきました。
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