ビジネスな僕は武器商人になりたい

目新しいサービスをやっていると、毎日アイデンティティを試される。

イノベーションのCPAは悪く、既存サービスに寄せたくなる誘惑に常にかられるからだ。

そういうわけで新規サービスのPMは、ご飯を食べながら、風呂に入りながら、何が正解なのかをしばしば自問自答することになる。

シェアボスは、だれにとっての何のためのサービスなのか。

先ほど深夜1時32分、思いついたキャッチは「少数派を勝たせるための近代兵器を売る武器商人」というものだ。

よしよし、これはなかなかしっくりくる。

まず、シェアボスを使ってほしい人たち、そして実際に使ってくれている人たちは多数派ではない

大事なことなので太字で書きました。

変革者は常に少数の意思によって生み出される

シェアボスは、デジタル化が遅れる、変革を心から必要とする伝統的大企業に使ってほしい。そして伝統的大企業で本気でデジタル化を推進するような意思決定者は間違いなく少数派だ。

表立っては口が裂けても言わないが、伝統的な大企業幹部の多くは「デジタル化」ではなく「どこかから降ってくるデジタル化要請のお茶を濁すこと」を求めている (そう感じる理由はまた別の機会にでも) 。

そのような上辺だけの変革を標榜する企業や幹部たちは、シェアボスを使うのではなくブランドに大金を払って耳障りの良いビジョンを買う方を選ぶだろう。

シェアボスに興味を示すのはむしろマイノリティだ。

例えば、優秀だがルールを軽視する故に出世コースに乗れなかった変わり者。新規事業の部署に配属され現実と組織の狭間でもがくイントレプレナー、オーナー企業独裁者の気まぐれ・・・。

そういったマイノリティに向けてメッセージを研ぎ澄まさなければならない。

もちろん、ビジネスとしては多数派に合理性を示した方が都合がよいが、それであればわざわざ自分がやる必要はない。

シェアボスの親父どもはさながら近代兵器

近代兵器というのは、言うまでもなくITやデジタルという意味を込めている。

テクノロジーがもたらす生産性向上とそのレバレッジはとても大きい。そしてレバレッジが大きいゆえに使い手の技量に大きく左右される。

テクノロジーは、だれにとっても (もちろん競合企業にとっても) 同じ価値を持つため、むしろ差別化をもたらすのは使い手の技量でしかないとも言えるだろう。

シェアボスは、デジタルな近代兵器とそれを使いこなすノウハウを一緒に売るサービスだ。

変革を担う胆力

シェアボスに掲載されているボスの多くは私の知り合いだが、私のネットワークの中でも腕の立つ、そして相当な変わり者を選んで声をかけている。

企業の意思決定にアクセスし、アップグレードするというシェアボスのミッションを達成するためには、efficient (効率的) なだけでなく effective (効果的) な人材が必要だ。

効率性を追求した成果は、インプットの総量を超えることはない。意思決定の変革を担うものは、組織が持つ社会的責任を背負った上で、その上に竿を刺さすマインドの持ち主でならなければいけない。

シェアボスに登録されている人材はだれもが企業における幹部クラスを経験しており、大小のチームにおいてリーダーを経験している。

雇い主である少数の変革者たちの意思決定を、その政治的経験や胆力が力強くサポートしてくれるだろう。

明日はどっちだ

忘れないうちに note に書き留めた。

前述の通り、新規事業のPMは常にエッジとハレーションの狭間で葛藤している。

明日には折れてコンセプトを軟化させたくなる衝動に駆られるかもしれない。

そういう意思の弱い双極的な自分を見越して、寝る前に公開ボタンを押してしまおう。



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