喜び上手なひとを育てる
少しでも食材の足しにしようと寮のすぐ前で畑をしている。ナス、きゅうり、トマト、オクラ、大葉、ネギ。5月中旬ごろから成長著しく、花が咲きもう実がなりかけている。
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植物の世話はなかなか手間がかかる。抜いても抜いても草は生えるし、風で茎が折れてしまわないように支柱もしなければならない。毎日水もやらなければいけない。
やらないといけないことばかりだが、かといって嫌かといえばそうでもない。手間がかかるからこそ、愛着というか放っておけない気持ちになってしまう。
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にをいがけに歩いていると、出会う人に共通点があるなと感じるようになってきた。その一つに経営者とよく出会うということがある。
ぼく自身は経営なんてしたことがないので、華やかでいいなくらいの印象しかない。けれど、華やかさの裏には並々ならぬ努力があるのだろうなということくらいは、わからないなりに想像できる。
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そういう方々にもしっかりにをいがけをし、おたすけするのが布教師の役目であるのだが、いったいどんなことが言えるのだろうか。
なかなかいい思案が出せないので寮長先生に伺うと、育てるということが大事なのではないかと話してくださった。
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職場に喜び上手な人が3人いると、その会社はよく伸びるという話を聞いたことがある。結局、仕事のスキルよりも精神的に成熟した人が物事を好転させていくのだろう。
天理教とは、陽気ぐらしの教えである。また、陽気ぐらしができる人材を育てるための教えともいえる。
教えのなかに「たんのう」というものがあるが、これはどんなことも喜びに変えることだと聞かせてもらう。まさしく喜び上手になるための教理である。
まだまだ経験乏しく、人に偉そうに言える立場ではないので、自分が喜び上手の手本となり、その姿で伝えていきたいと思う。
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