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KOGを中心とした立場の変遷

 「こどもおぢばがえり」(略してKOG)は昭和29年(1954年)に「おぢばがえりこどもひのきしん」として始まって以来、60回を超えて開催されている。戦後からわずか9年後に始まり、今なお続く伝統行事。
その当時小学一年生だったこどもは、いまや76歳のおじいちゃん。そう考えると、ワイワイ楽しい雰囲気のなかにも歴史を感じる。


 今年はコロナが流行してから初めての開催。実に3年ぶりの開催で、いろいろと行事が様変わりしていた。一大イベントだった夜のパレード、プール、忍者村、土持ちひのきしん等がなくなり、大幅に規模は縮小されていた。
こちらとしては、なんだか寂しい気持ちだったが、今年が初めてのこどもにすればそんなこと知るはずもなく、全力で楽しんでいた。

正直、天理教の催事なんてディズニーランドやユニバーサルスタジオジャパンには遥かに劣る。いまの子たちはそういうところにも行き慣れているだろうから、楽しんでくれるのかどうか不安はあった。しかし、実際は目の前のおもちゃやアトラクションに目を輝かして遊んでいて、今も昔もべつにかわらないんだな、と思った。


 こどもの頃は参加者として、高校生の頃は受け入れる側として。そして、今年は名古屋で声をかけた、天理教を全く知らないこどもたちの引率者として参加してきた。
名前もわからないところから始まり、大きな声で誘導して、たまには注意して、楽しんでもらうために体を張って、万が一に気を遣いながら二日間を終えた。
親に連れられて参加していた頃、大人の人に言われて動いていた高校生の頃。そういう頃とは比べ物にならないほどの疲労感だった。


 初めて引率者として参加したが、こどもおぢばがえりがいかにすごいことなのかと、身をもって感じた二日間だった。
参加するこども、受け入れをしてくれる高校生や天理教の皆さん、そして、こどもを連れてくる引率者。この三位一体の調和が10日間続くということは奇跡みたいなものだなと思う。

 もうひとつ思うことは、これが今年1年のことではなく、70年近く続いているということ。ぼくのように、参加者、受け入れ、引率というステップを70年間途切れなくだれかが踏んでいるから、いまなお続いているのだろう。

別に何かがもらえるわけでもなんでもないのに、ものすごいバイタリティである。こどもの頃の楽しかったという記憶は思っているよりもすごいパワーを生むんだなと思った。

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Okada Naoto
この記事を最後まで読んでいただきありがとうございました。皆さんの時間に少しでも僕が関われたことが大変嬉しいです。次回の投稿もがんばりますので、よろしければ応援を。