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誰かに決められた「素直でいい子」になんかならないで

あなたは「素直でいい子」って、言われたことがありますか?

もしくは「あなたは素直じゃない」とか、「もっと素直になりなさい」と言われたことはありますか?

この記事はそのどちらかを言われたことがあったり、「素直ないい子」にならなきゃ、ないりたいと思っている人に向けて書きます。
具体的には、10代の「素直でいい子」でいなきゃと思っていた頃の自分や、同じように思っていた友人、今でもそれに少し縛られている僕のパートナーに言いたいことをまとめています。

良かったら、外も暑いので涼しい部屋や場所で、読んでください。

 

 

素直ないい子ってどんな人?

「素直ないい子」って、どんな人のことでしょう。

30代の僕がぱっと思いつく「素直ないい子」は、子供やティーンなら、親や先生とか大人の言うことをちゃんと聞いて、それをもとに行動する人かな。大人なら、周りの人に言われたことを受け止めて、やっぱりその言葉をもとに行動するような人を思い浮かべます。

あなたも思い浮かべてみてください。

僕の言葉だけだと頼りないので、辞書で「素直」と引いてみました。

1 ありのままで、飾り気のないさま。素朴。「―なる山家 (やまが) 育ちのたのもしき所見えて」〈露伴・風流仏〉
2 性質・態度などが、穏やかでひねくれていないさま。従順。「素直な性格」「素直に答える」
3 物の形などが、まっすぐで、ねじ曲がっていないさま。「素直な髪の毛」
4 技芸などにくせのないさま。「素直な字を書く」
5 物事が支障なく、すんなり進行するさま。
「餌食を―に与へざれば、痩せおとろへてぞありける」〈仮・伊曽保・下〉

引用:goo辞書

 

この辞書で言うところの2が「素直ないい子」に思い当たります。

性質・態度などが、穏やかでひねくれていないさま。従順。

今度はこの最後にある「従順」を辞書で引いてみましょう。

 

じゅう‐じゅん【従順】 の解説
[名・形動]性質・態度などがすなおで、人に逆らわないこと。おとなしくて人の言うことをよく聞くこと。また、そのさま。「権力には従順である」「従順な部下」

引用:goo辞書

 

「従順」の説明にも「素直」が登場しますね。もしかしたら「素直ないい子」は「従順」と言い換えられるかもしれません。

人に逆らわない人。素直ないい子。

 

 

素直だといいことがある?

「素直」の定義を、

性質・態度などが、穏やかでひねくれていないさま。

だとして、「素直」でいた時のメリットを考えてみましょう。

素直でいると、簡単に言うとまわりに好印象を抱いてもらえます。これは言われなくてもおおよそ見当がつくんじゃないでしょうか。
特に先輩、上司、先生、親、兄姉などの年長者、物事を教えたり注意をすることがある側からすると、言い返される(逆らう)人よりも、受け止めて従う(従順)な人の方がずっと扱いやすく、その後の関係も良好であることが多いと思います。

素直でいること=いい事だと、よく言われるし、そういう書籍も世の中には沢山ありますよね。

でも僕はそうじゃないんだと、これを読んでくれたあなたに言いたい。

  

 

あなたの心と周りの意見が違う時

僕は、あなたの心と周りの意見や一般的だとあなたが思う考え方が出す答えが異なってしまった時、従順、素直でなくていいと思っています。

素直ないい子は、きっと自分の心が決めた答えではなく、周りの意見や一般的な考えに従うでしょう。

でも、そうじゃなくていいと思うんです。

最初に辞書で引いた時の1に近いと思います。

1 ありのままで、飾り気のないさま。

あなたの心が在りたいまま、飾らないままいること。
誰かに決められた素直でいい子、ではなく自分の心に素直でいてほしい。

例えば期待に応えること。
「こうした方が周りが喜ぶ」「認めてもらえる」「これができないと私の存在価値がない」と、本当にやりたいことを追いやったり、キャパオーバーなのに無理をしなくていい。
等身大のあなたで居ていいんです。

例えば性別
あなたの心が決めた性別で居ていいし、「男だから」「女だから」と服や持ち物や将来を決めなくていい。
性別はなんだっていいんです。好きなものを好きと、やりたいことをやりたいと声に出していいんです。

例えば年齢
お酒やタバコなど年齢制限が決められたものは別として。
「もう(まだ)●●歳だからこれはやめておこう」と、服や持ち物、趣味を避けなくていい。
何歳でも、ときめくものや、ときめくことをやっているあなたが一番素敵です。

例えば自分像
「自分なんかに似合わない」「そういうキャラじゃない」と興味があるものを遠ざけなくていい。
何かに興味を持てることは素敵なことです。可能なら手を伸ばしてみてから、その後どうするか考えてみましょう。

飾り気のない心が求めることを、ちゃんとあなたがわかってあげましょう。
その答えと周りの声が、違ったら、周りには素直でなくていいです。
一番は、あなたに素直に。

 

 

誰かに決められたいい子にはならないでほしい

「素直ないい子」の多くは、本人の努力によってできています。
だからこそ、「いい子でいなくちゃ」は自罰的になってしまう時があります。

「これをやったらいい子じゃなくなる」

「こうしないと期待に応えられない」

こんな風に考えて、終いには「周りの思うようにできない自分悪い」なんて思ってしまいませんか。

まるで自分の中に、いい子かそうでないかを判断する審判や裁判官がいるかのようじゃないですか。審判は周りの声や一般的な意見・考えを基準にあなた自身をジャッジします。

それってとても自罰的で、悲しい考え方です。

僕にもこの審判が長らく心の中にいて。「お前はダメだ」と言い続けていました。正義という思い込みを振りかざして、僕自身をがんじがらめにしていました。

誰にそう言われたわけではないのに。

その審判の存在に気付いたのは、昨年のことです。だいぶ大人になってからですね。審判の存在に気付いてからは、少し上手くやれるようになった気がしています。少しずつ、自分を許す訓練を繰り返しています。こうして文章を書くことも、その訓練の一つです。

もしあなたの中にそんな審判や裁判官がいたら、あなたの心が「ありのままで、飾り気のないさま。」でいられるように、自分を許して、受け止めてあげてほしいです。この審判は、上手く付き合えばあなたの行動の指針や、人間関係をスムーズにするものだと思います。だから、審判が暴走しないように、自分の心の本当の在りようを受け止めて、その上で審判と共存してほしいです。

そうすると、きっと誰かのための「素直ないい子」よりもっとよく生きることが出来ると思います。そう、思いたいです。

良ければ、哲学者ソクラテスの「エウゼーン(善く生きる)」という言葉を調べてみてください。

僕もあなたも、自分の思い信じる「善く生きる」のままに生きることが出来ますように。

読んでくれてありがとうございます。またきっと、どこかで。

 

 

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椎名トキ
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