ニッセであふれるノルウェーのクリスマスと妖精伝説
クリスマス用品が町に増えてきたころから、やたら目につき始めたのがこちらの人形。あちこちの店頭に飾られ、雑貨売り場では山のように並べられています。
ちょっと変わったサンタさんなのね~と思っていたのですが、調べてみるとサンタではなく、北欧の妖精でした。おじいさんの姿だけでなく、おばあさんや女の子の姿もあります。
ノルウェーとデンマークではニッセ (Nisse) 、フィンランドではトントゥ(tonttu)、スェーデンではトムテ (Tomtar) と呼ばれるそうです。
これを読んで、何かに似てると思いませんか?北国、子供くらいの大きさ、家に富をもたらす、、、
私は、「座敷童子と似てる!」と、ニッセに俄然興味がわきました。国も地域も全然違うのに、民間伝承って面白い。
似た姿で思い出すのは、白雪姫の七人の小人。これは、ドイツの民話で、グリム童話に入ってます。うん、地域的に近い。
そう言われればスマーフのキャラクターもニッセに似てる気がする。スマーフはベルギーの漫画家が、ヨーロッパのどこかの森を舞台として描いたもの。
欧州民話の世界では、妖精は "羽の生えたきれいな女の子" というよりは、 "とんがり帽子をかぶり、ひげの生えた、ずんぐりむっくりおじさん" が主流なんでしょうか。
そうそう、ノルウェーで妖精といえば忘れてはいけない存在が、トロル。
巨大で醜くて狂暴。ノルウェーのお土産屋の定番商品ですね。
どうやら北欧にはたくさんの妖精がいるようです。自然環境が厳しい地域と妖精には関連性がありそう。
最後に、忘れてはいけない妖精がもうひとつ。フィンランド生まれの大人気キャラクター、ムーミンも妖精として創作されたとのこと。
北欧について理解するヒントがあるのでは、と思い、ムーミンのアニメシリーズをNetflix で楽しく鑑賞したので、またそれは別の機会にでも。
話は戻って、北欧のニッセ・トントゥ・トムテですが、民間伝承とキリスト教が混じることによって、現在ではクリスマスのサンタクロース的な存在になったようです。プレゼントを作って運ぶお手伝いをしたり、子供たちからお手紙をもらったり。
キリスト教が伝来した当初は、悪魔として扱われた時代もあったというので、時代を経て、誰からも好かれるクリスマスのキャラクターに変遷していったのですね。
クリスマス・マーケットで、スーパーマーケットで、あちこちにニッセが溢れるノルウェーの12月です。
ニッセ、我が家にも小さな妖精さんを一体お迎えしました。ずっしりしたぬいぐるみ人形が多い中、木の体(顔?)。雪を背景に置くと一気にクリスマスっぽくなりました。
本物の妖精ニッセも、こっそりとわが家に住み着いてくれないかな。
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