インター校ママたちの井戸端会議。「性教育どうしてる?」
春らしい陽気となったある金曜日の放課後。
小3次男のお友達ママが、親子参加のPizzaピクニックを企画してくれました。自然公園で遊ぶ子供達を見ながら、国籍多様なインター校ママさんたち数人と雑談に花が咲きます。そんな中で出てきた性教育のお話。
「ねぇ、みんなどうしてる?」と。
性教育の話は、日本人ママ友同士でも時々出てきては盛り上がるトピック。インター校だともっとオープンで進んでたりするのかな、、という先入観があったのですが、果たして、、、、、?
ママたち、それぞれのエピソード
ピクニックに来ていたママ達はそれぞれ、アメリカ合衆国(テキサス州)、ドイツ、セルビア、コロンビア出身。パパの仕事柄、基本的に世界各国を転勤してまわる家族で、子供達はずっとインター校育ち。
話があっちこっちする会話の感じのまま、井戸端会議の行方をどうぞ。
アメリカ人ママ:
うちは中学1年生の長女がいるから、その影響で息子(小3)もいろいろ知ってるの。彼が先日、「僕はゲイになりたい」って言い出して。
「どうして?」って聞いたら、「女の人の出産はあまりにも痛そうでかわいそう。僕は女の人と結婚して痛い目に合わせたくないから、男の人と結婚して養子をもらうんだ」だって。
(一同、なんて優しい子!と感動。ゲイや養子が選択肢に出てくるのがいまどきというか。)
セルビア人ママ:
このあいだ学校で、男女分かれて簡単な性教育の授業があったみたい。
そこで卵子や精子のお話をしたみたいなんだけど、どうやってそれが出会うかの肝心なところは話してないみたいなの。だから子供が私に聞いてきて。
どう教えるものかとYouTube 探したら、ちょうどいいのあったの!パズルのピースの凸凹を例にすればいいってわかったわ。そう、パズルのピース!子供達は微妙な反応だったけどね。
ドイツ人ママ:
ドイツでは性教育、男女一緒の教室でやるわよ。
今3歳の末っ子が生まれた時、長女が10歳くらいで性教育受けたばかりの頃で。「え、パパとママ、あんなことやったの!うちは4人兄弟ってことは、、ええー!あんなの4回もやったってこと?!」って反応だったわよ。。。
日本人ママ(私):
長男はシンガポールのローカル小学校だったけど、性教育は小5だったかな。男女に分かれて、体や心がどう成長するかとか、生物学的な内容だったみたい。宗教の国だから、親の同意がない子は性教育受けないの。あと、LGBTQを教育で扱うのはタブーな感じ。
うちは私が吸水生理ショーツとか生理カップの商品持ってるせいか、次男は小さな頃から興味津々に見たり聞いたりしてきたよ。小さい時は、恥ずかしいとかタブーとか全然ないんだよね。
ドイツ人ママ:
長女は水泳やってるから、初めて生理がきたころからすぐにタンポンを使いたいって言い始めたの。ママどうやって使うの?って聞くから、頑張って教えたわよ。最初は大変だったけど、もうどうってことないみたい。
でも最近ね、家族一緒に買い物に行った時、長女がタンポンをカゴにいれたの。そしたら次女(性教育クラスを受けたばかりの小学3年生)がそれ見て、「お姉ちゃん、今、生理なんだね!!」って大きな声で言うもんだから長女は真っ赤になってお店から走って出ていっちゃったわ。
コロンビア人ママ:
私の時代なんて、ナプキンなんておむつみたいに大きくてかさばったし、タンポンすら使ったことなかったわよ。。
セルビア人ママ:
それを言うなら、私の思春期時代は国が戦争してて、いろんなものが配給制だったの。だから初めて生理きた時は、ナプキンがいるってことを親になかなか言い出せなくて。。(一同しんみり)
といった感じで、お国柄や各国の性教育事情がちょっとかいまみえる感じで話は進んでいきました。
性教育のあれこれをオープンに語れる機会があったことを嬉しく感じるとともに、親がとまどったり、悩んだりするのはどこの国でも同じものだと感じました。
「自分を大切にする」ための学校プログラム
そんななか届いた、学校からの「わたしたちを大切にするために」という題のお知らせ。小学校3年生向けの「暴力や性的虐待について」のプログラムへの案内でした。
性教育の大切さは親もよくわかっているけれど、どうやればいいかを知り、実践できるパパやママはきっとそんな多くない。私もそうだし、まわりのママ達の話をきいても、みんな手探りな感じです。
だからこそ、学校が適切なタイミングで、適切な教材を使って、さまざまな角度から子供達に性にまつわる大切なことを教えてくれるプログラムはとてもありがたい。
タブーで手探りだからこそ、身近な人たちとシェアして笑い合ったり、一緒に悩んだりしていきたいし、子供達にもできるだけオープンに話せるようになりたいな、と思うのでした。