ノルウェーでロブスター漁
気づけば10月も終わりに近づき、秋真っ盛り。
巷ではロブスターが出回る季節です。
ということで、去年経験したロブスター漁の振り返り話を。
今借りている家の大家さんは近所に住んでいるのですが、釣りが趣味でマイボートを持ってらっしゃいます。
このお家に引っ越してすぐの頃、「ロブスター漁するけど一緒に来るか?」とのお誘いが。釣りに興味のあった夫と息子たちは大喜び。ロブスターの値段の高さを知る私も目が光ります。
ロブスター漁のきまりごと
ノルウェーのロブスター漁ですが、漁期が政府によって厳格に定められており、秋の特定の期間(10月・11月)のみ捕獲が可能です。
厳しくしているのは、資源の保護と持続可能な漁業のため。
また、一定サイズ以下の個体や、産卵期中のメスの捕獲は禁止されています。
一般の人がロブスター漁をするには、届出やライセンスが必要で、地域によって罠数の制限があったり、漁獲の報告が義務付けられているとか。
貴重なロブスターたち、乱獲されないよう、しっかり守られているようです。
ロブスター漁体験
さて、漁の当日。
朝から快晴ですが、11月の空気は冷たく刺さります。
たくさん着込んで、フィヨルド海岸沿いの大家さんのお家に向かいました。
大家さんはカッパズボンに身を包み、漁師の装い。私たちもライフジャケットを身につけ、小型エンジンボートに乗り込みました。
今回体験させてもらったロブスター漁は、事前に海底に沈めておいた10個ほどの仕掛けカゴ(トラップ)を次々に引き上げて捕獲するものでした。
ブイが浮かんでいるので、それを目印にボートを移動させていきます。
鉄網でできた、中型スーツケースサイズのトラップはそこそこ重く、ひっぱりあげるのに苦労します。力仕事なので、息子たちと夫の頑張りどころ。
ロブスターが掛かっているかどうか、カゴを引き上げる時は期待感が高まります。
何か赤いものが動いてる!
と思ったら、大きなカニ。
というパターンがいくつも続き、ボートの中はカニがどんどん増えていきます。どうやらロブスターは簡単には獲まらない様子。貴重なわけだ。
「まだわからないぞ。きっと次は掛かってるよ。」
と大家さんに励まされながら、次々と仕掛けを引き上げていきます。
が、からっぽだったり、やっぱりカニだったり。
残念でしたが、私たちの初ロブスター漁は収穫ゼロでした。
その代わり、カニが大漁です。
何日か前に大家さんが漁をしたときは捕獲しており、生簀のなかには何十匹ものロブスターが(お宝のように)入っていたので、決して獲れない場所ではないのです。
時期がやや遅かったか、仕掛けの場所がずれていたか。
ま、漁なのでこんな時もあります。
ロブスターはその日の夕食には上がりませんでしたが、カニを美味しくいただきました。
地元産のこのカニ、塩茹でされた爪がいつも大量に売られていて、それもリーズナブル。我が家のお気に入りで、殻は硬いのですが毎週のようにバリバリ割って食べています。
地元産ロブスターを食べてみる
ちなみに、この時期のお魚屋さんに行くと、旬のエビ、カニ、ロブスターがたくさん見つかります。
立派なロブスターに惹かれ、1匹購入して料理してみました。
電気スチーマーに入れて蒸すだけの、シンプルクッキング。
黒みを帯びた体が色鮮やかな赤に大変身です。
甘くまろやかな白身が上品で美味しゅうございました。
美しいフィヨルドで育ったロブスターだと思うと、さらに味わい深いものでした。