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展覧会レビュー:「ハウステンボス 大コレクション展」「新里たける油彩画展 "幻想美術館"」@ハウステンボス美術館

長崎旅行でハウステンボスに行った際に、「ハウステンボス美術館」にも寄りました。その際の感想などを書きます。

ハウステンボスに入場しないと行けない特殊な美術館です。全体的に”バブリー”なのが魅力で、オランダに的を絞ったコンセプトもわかりやすく好印象。作品の見せ方に一癖あって、キュレーターのこだわりが垣間見えました。エッシャーの保有数が日本有数なのも特徴です。ハウステンボスに来た際は、必ず寄っておきたいポイントです。行くなら春がおすすめです。

「ハウステンボス 大コレクション展」

ハウステンボスは2022年に30周年を迎えました。そのフィナーレとして「大コレクション展」を実施した、とのことです。

展示物は多岐に亘り「何でもあり」という印象です。博物館的な要素もあって、作者不明な壺や日用品(?)なども置いてあります。
有名なアーティストでいうと、レンブラントが1点あったと思いますが、それ以外は「有名な作者の作品がたくさんある」という訳ではありません。
勝手な私の想像ですが、バブルの時代はお金がたくさんあったので、オランダに関連がありそう("ハウステンボス"なので)で、ちょっと気になったものなら色々買い付けちゃえ、という印象を受けました。
展示に「一言コメント」が付いていたり、音湿度計に細かい説明が展示されていたり、他の美術館とは違う、キュレーターの”人となり”が見えました。

また、ベビーカーを持っていてもエレベーターはあるし、監視員や警備員の方も丁寧に誘導してくださるので、ストレスなく鑑賞できました。

展覧会の風景
絵画だけではありません
何でもありの展覧会
メスキータの「ハト」、メスキータはエッシャーの師匠
全ての作品に一言コメントがついています。あまりない例で、キャプションを全て読む必要がないので助かります。一方で、コピーの能力が要求されそうです
ヘルブラント・ファン・デン・エークハウトの「田舎風の服を着たトーリングとヤンソンの子供たち」。一言コメントは「裕福な家のコスプレ肖像画」
美術館で、ここまで詳細な音湿度計の説明は初めて読みました。人の髪の毛を使っているというのは知りませんでした
サロモン・ファン・ロイスダールの「旅人のいる風景」。一言コメントは「ありそうでない空想の世界」
シュタイフ社の「テディベイビー」。シュタイフ社はオランダではなくドイツの会社

「大コレクション展」の次は「全部見せます!ハウステンボス・エッシャー展」(2023.4.22-2023.5.31)を開催。私はそちらの方が見たかった。
エッシャーはオランダ人版画家で、ハウステンボスは国内有数のエッシャー作品を所蔵しているとのこと(知らなかった)。エッシャーで最も有名な「滝」もハウステンボス美術館が所蔵しています。

「ミラクル エッシャー展」(上野の森美術館、2018年6月、私による撮影)

「新里たける油彩画展 "幻想美術館"」

「大コレクション展」と同時に開催している個展。新里たけるさんは佐賀県出身のアーティスト。難聴になってしまった後に絵を描き始めたとのこと。作風は、可愛いけれど、どこかシュールな一面があるのが特徴です。全体的に、百貨店でよくありそうで、ベテランのお姉さんが特に好きそうな可愛らしい絵の展覧会、という印象でした。

新里たけるさんの紹介
展覧会の風景
「びっくり箱キリン」
「水滴犬」。個人的に一番気に入った作品
部屋は全部で3部構成。その中の2つ目の部屋

ハウステンボス美術館について

ハウステンボスは「日本一広いテーマパーク」で、その一番奥に「パレス ハウステンボス」があり、その中に「ハウステンボス美術館」があります。ハウステンボスの入場口から歩いてくるのにも相当時間がかかります(約20分)。美術館の他に結婚式場や大きな庭、カフェなどがあります。
名前通りオランダをフィーチャーした建物、美術館であり、コンセプトがはっきりしていてわかりやすい点は好印象でした。
オランダのハウステンボス宮殿から許可を得て作られた「パレス ハウステンボス」。スケールも含めてバブリーなところも面白いポイントです。

パレス ハウステンボスについて
パレス ハウステンボスについて(続き)
入場門からの風景
チューリップ育成中。ハウステンボスは春に行くべし
一生懸命チューリップを植えていらっしゃいます
ロブ・スフォルテの「壁画の間(反戦と平和)」。シュルレアリズムのような絵が壁、天井全体に描かれている不思議な空間。バブルっぽい
バブリーな内装
裏庭。夜はライトアップがえげつないらしい。入り口から遠いため、夜ここまで歩きにくる気が起きない
2階のシャンデリア
ハウステンボスには主に4つの美術館があります

補足

展覧会名:「ハウステンボス 大コレクション展」「新里たける油彩画展 "幻想美術館"」
場所:ハウステンボス美術館
満足度:★★★☆☆
会話できる度:★★★★☆
ベビーカー:ストレスフリー。丁寧に誘導してくださる
会期:2023.2.11-2023.5.31、新里たける展は4.9まで
アクセス:ハウステンボス内
入場料(一般):無料(ハウステンボス入場料に含まれる)
事前予約:不要
展覧所要時間:約1時間
混み具合:快適
展覧撮影:全て可能
URL:https://www.huistenbosch.co.jp/event/htb-collection/

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Naota_t
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