メルカリの利用規約をレビューしてみた
(2019/3/25 こちらのnoteについては、2016/1時点で作成されたものですので、その点にご注意ください。古くなった情報ですが、利用規約を弁護士がどのような視点で見ているか、というエッセンスはぎっしり詰まっていると思いますので、興味のある方向けに、無料で公開いたします。 お仕事の依頼、転載希望の方は、別途個別にご連絡ください。)
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スタートアップを立ち上げる上で、最初に時間を取る法律的な作業といえば、利用規約の作成だと思います。
ネット上にはさまざまな会社の利用規約が上がっていますが、その利用規約の各条項に関して、法的な観点から批判又は解説したコンテンツはほとんどないように思います。そのため、今回は、このような法律的なコンテンツを有料で販売してみればどうなるか、という実験も含めてアップロードしてみたいと思います。
時間としては10時間ほどかけて作ったので結構なボリュームです。
約18ページのコンテンツになります。
コンテンツの概要は以下のとおりです。
1.メルカリのビジネスモデルの法的検討(資金決済法等)
→メルカリの法的立場は資金移動業か?どのような法的立場で購入者から代金を受領しているのか?(債権譲渡構成?代理受領構成?)等
2.各条項に対する法的観点からのコメント
→第4条、第7条、第9条及び第12条を除いて、それぞれの条項についてコメントを付しています。主なトピックを抜粋すると以下の通りです。
・規約への同意の取り方
・未成年者がユーザーにいる場合の条項
・規約変更時の同意の取り方
・ユーザー登録の取り消し処理について
・プラットフォーム事業者が一切の責任を負わない旨の条項について
・支払留保の規定について
・退会時の処理について
・プラットフォーム事業者が成立した取引を取り消し得る旨の規定について
・1年以内の売り上げ引き出し期限の設定について
・ポイント付与の法的論点について
・メルカリによる出品者の著作権にかかるコンテンツの利用について
・メルカリに対するユーザーの賠償責任に関する規定について
・メルカリの追いうる損害賠償責任の上限規定について
・規約の言語に関する規定について
・準拠法及び裁判管轄の規定について
よくできた規約で、修正すべきというコメントというよりは、どういう趣旨でこの条項があるのかといった観点からのコメントが主になります。
いわゆるプラットフォームビジネスの利用規約を検討している方には参考になると思います。
なお、同じような体裁で、競合サービスであるフリルの利用規約も販売しておりますので、ご興味がある方はそちらもご覧下さい。
それでは以下どうぞ。
文書の形式では、実際の利用規約の文面との比較がしにくいので、Google DriveにPDF形式でアップロードしましたので、こちらからダウンロードしてご覧ください。
(無断転載や、リンクの無断転載等は禁止します。)
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