新店舗オープン 販売個体①
この数日は連続で
カスタムユーティリティの紹介をしてきました。
あの2枚はオーダー制作でしたので
販売個体ではありません。
数件の問い合わせをいただいておりまして
新店舗のオープン時にオーダー出来るように
カスタムのサンプルを販売個体として
ご用意した方が良いと制作しています。
予算に合わせた加工もしていますが、
うちで作るなら袖を通した瞬間から
明らかに無加工品とは違うと体感できる
骨格を着ていただきたい。
作り込んだ個体こそ
うちのカスタムユーティリティです。
と言う事で
見た目はそれほど変化させないようにした
通好みの1枚を制作しました。
あくまでもユーティリティシャツである。
そこを意識して制作した個体ですので
パッと見はただのユーティリティシャツに
パッチが付いてるだけです。
そうは言っても
当店のカスタムユーティリティの骨格。
無駄にしか思えないような加工を
盛り込んでシンプルに構成しています。
衿の縫込み。
前立てステッチ入れも確認できます。
地味な作業ですが
うちのユーティリティカスタムの証です。
前立てのステッチ止めと、
フロントポケットを少し拡張。
ポケット口の作りによって
再構築か、ボタンの付け位置変更かを決めています。
この個体はこのネームを付ける事だけを
決めて制作をスタートしました。
ポケットを戻す時には
元位置には戻しません。
少しだけ下げて使いやすいようにと、
見た目のバランスを考えて縫製します。
カンヌキの打ち方も
当時の縫製とは変更して
うちのスタイルにしています。
無駄に派手にしない。
そんな考えでパッチは選びました。
極小のFORDパッチ。
もちろんアメリカ製の当時物です。
これを綿糸で縫製しています。
骨格の作り込み、黒のドーナツボタン、パッチ。
絶妙な大人のバランスです。
このボタンを特注で制作しています。
何年、何十年すれば
黒の下地がカッパー合金である事が
分かります。
下地と加工にまでこだわった
金属ボタンです。
袖先の開きが大きいので
うちのカスタムでは開きを少し小さく
加工しています。
これでボタンを止めなくても
良い感じに着用できます。
この絶妙な加工も
4thには必要な加工となります。
もちろん今作もシルエット変更まで
行った骨格の作り込みです。
少しだけカーブしたストレートに近い感じ。
これで全く別の物に変身します。
16インチ34インチは
着丈も長いのでこのタイミングで
少し短くしています。
無加工品と何が違うか
一瞬では分かりませんが、
袖を通していただくと全くの別物である事が
すぐにお分かりいただけます。
これは価値観と言うか、
世界観の話ですので良い、悪いはどうでも良い。
バイクのカスタムもそうなんですが、
一瞬では何をしてるか分からない。
そんな実用性を一番に考えたカスタムが
私の考えるカスタムのあり方です。
無駄を削ぎ落とし、
着心地を性能を一番に考えたカスタム。
これが私の作るカスタムユーティリティの骨格です。
加工代とパッチ代で4万円を超えますが、
コンプリート販売と言うのと
新店舗オープン記念という事で
ボディ代をほぼ0円で計算した価格で販売します。
ショッピングページへの掲載は
オープン後になりますが、
ほぼ同じ内容のカスタムも制作できますので
店頭で巣立っても大丈夫です。
これがライトカスタム?
ミドルカスタム?のレベルです。
最高峰のフルスクラッチと、
ヘビーな8ポケットスタイルも製作中です。
完成したらそちらも発表します。