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映画の”ファストフード”化
TBSラジオ「東京ポッド許可局」をタイムフリーで聞いていたら『ボヘミアン・ラプソディー』の話題が。
あの作品は映画的な評論をまったく寄せ付けない作品になった、あらすじを知ってもそれがマイナスに働かないと言っていた。
思えば2018年のヒット映画はまさにそういう映画ばかりで、あくまで売っているのは「物語」ではなく「体験」だった。
まだまだ動画共有サイトもSNSもなかった時代は、人の感覚を他人に伝えることが難しかったけれど、今はそれが容易にできる。まどろっこしい感情表現を読み取る作業なんて、時代には求められていないのだろうか。
「月が綺麗ですね。」なんていう何層もオブラートに包んだお腹に優しい愛情表現をしても結局冷たい目で見られるだけで、わかりやすい花火とLEDとでっかい花束でコテコテのハイカロリーな愛情表現したほうが伝わる時代なのですね。
文字より映像。和食よりピザ。
シェアできるし、わかりやすいし。
人は共有できるまでに時間のかからないモノを好むようになった