今日の目黒川 2018.10.04

このご時世だからか、東京だからか、
このエリアでは小学生が集団登校をしている。

私が住むマンションのゴミ捨て場前も集合場所になっており、ほぼ毎朝小学生たちのそばを通る。
小学生たちに会わないのは私が家を出る時間が遅くなってしまう日だけ。


私が小学生の頃は、黒と赤のランドセルが基本だった。
場所によっては変わった色のランドセルはいじめられると聞いていたのだが、今や黒と赤だけのランドセル集団がいたらなんだか不気味に感じるだろうと思う。

先日ピアニカを持った小学生を見つけ、ピアニカは今も昔も変わらないのだと思うとほっこりしたことを思い出す。

私は30歳になったものの、
身近な親しい人たちにはまだ小学生くらいの子供はいないので今の小学生がどういう子供なのかを知らない。


ふと、地域で子供を育てるっていいなと頭に浮かぶ。
私は子供が苦手だ。
どう接していいのかわからない。
そんな私が、地域で子供を育てるのがいいと思うとはどうしてしまったのだろうか。

集団登校をしなければいけない状況で、
地域で子供を見守り育てることは非現実的だ。
子供たちは知らない人に話しかけられれば危険だと感じるように世間から教育されているし、大人も子供に話しかけたら不審者扱いされてしまう。


けれども、同じ場に共存する生き物として
交流があってもいいと思う。
近くて遠い存在の地域住民。
孤立する都会っ子たち。

シェアハウスやシェアオフィスが流行る時代。
そこには費用を抑える目的で利用する人もいるが、今は他者と同じ空間を共有するメリットを取るために利用する人が増えていると聞く。
仕事に繋げるため、趣味を充実させるため、純粋に人との触れ合いを求めるため、、、


どこの誰かもわからない人と接点を持つことは危険、というのも確かにそうなのだ。
むやみやたらに誰でも信用してしまうことは本当に危険である。

けれども知らない人はまず疑え、というのは悲しすぎる。
私たちは相手が信頼できる人かどうか判断する人を見る目、その場に流れる空気から危ない匂いがしないか感じる力を強化しつつ、
他人との繋がりから得られる安心感や自分の世界を広げるきっかけを積極的に取りに行ってみてもいいのかもしれない。



今夜は小雨。

今日も知らない者同士の孤独な都会っ子たちが
目黒川周辺で同じ場を共有し、
交わらない人生を送っている。


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