Halloween sketch.1
その日はHalloween。買ったばかりの写真機と、それさえも気付かず街に出た。
空白の心には、何が、映るだろう。
誰かに見られてる気分。少しだけ、何かがおかしいような。
暫く歩くとすぐに、道に迷った。
ヒソヒソと囁く声がする。
それは、館の奥から聴こえているようだった。
「私の姿はあなたに見えていますか？」
暖色のオレンジに似合わないブラック。無理に縁取るゴールド。
ざわっと、ほんの一瞬ヒカリをかすめる。
そして凄く長い間、時が経ってると伝えていた。
いつの間にか、目の前に広がる景色さえ、信じられない場所まで来てしまったのだろうか？