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flesh and blood : Consistency

fabの情報源も増えてきているところだが、いつもお世話になっているRathe Timesでは、各ヒーローを取り上げた記事の他にも、プレイングやデッキ構築に関わる記事があって、勉強させてもらっている。たとえば、以前記事にしたよくある失敗の件

今回は、去年の記事になるが、デッキ構築の際に意識すべきことがら「Consistency」についての記事。実は、Consistencyをどう訳すかで納得できず、そのままおいといたもの。

THE VALUE OF CONSISTENCY
by Alex Truell
17th December 2022

TCGでは、「最小限のデッキサイズでのみ運用しろ」というのはよく知られていて、格言と言ってもいいくらい。デッキの既定の枚数ぴったりにしたい、というのは、デッキのカードが少なければ少ないほど、デッキの中の最善のカードを手に入れるのが容易になるから。ただ、ここでもっと明確に意識したいこととして、デッキのConsistencyがでてくる。

一貫性、と訳すこともでき、もちろん一貫性でもあるのだが、文章を読んでいると、デッキからうまれる動きでどうしても起こる山だったり谷だったりをなるべく平板に通り抜けよう、というか、谷をいかに安全に乗り切れるか、みたいなところ。一貫性という言葉についても、「(デッキの方針が)ブレない」構築とでも言ったほうがしっくりくるところもある。安定性、というにも、デッキの軸をブレさせない、のほうがよさそうだった。・・・けど、いちいちConsistencyにしてもウルサいので、一貫性に一貫させてみた。

いずれにしても、いくつかのクラスについて、一貫性を意識したデッキ構築について考察されている。いくらか加筆しながら、あとからみてもわかりやすく、あくまでも概要をまとめている。

Dromai

Dromaiについては、頭部の装備品から。

Crown of Providenceは、2点をブロックしつつ、Arsenalのカードを5枚目の手札に変換する。このArsenalの修正力がArcanite Skullcapとも比較されたりしているが、これこそがCrown of Providenceの最適なアウトカムである。対して、Crown of Dominionは、戦場に金貨トークンをおいた状態でゲームを開始する能力。これは、AshやAshを生み出す手札がない、つまりInvocationだけしかない手札の時にピッチのアウトレットになってDromaiを救ってくれるかも。

これは決してDominionがいい、ということではない。ワイドで攻撃的な構築にしている場合は、その一貫性を支えるのはProvidenceとなるかもしれない。

どうしても伝説の装備品は手に入れられないかもしれない。でも、ピッチのアウトレットとして使えるIronhide Helmのような装備品を準備できる。足かせになってしまった手札を回転させ、ふたたびAshがつくれるように。さらに、デッキに、よりコスト1のカードが含まれるようにリストを調整すること。それは、あらかじめAshがある必要がないカードとか、先に赤いカードがプレイされている必要がないカードがどのくらい必要か見極めること。

Dragonを維持できることが、Dromaiにとっては約束された一貫性につながる。山頂のターンと避けるべき谷底のターンの間でよく考えることが不可欠だ。

Azalea

Sandscour Greatbowについての記事もあったが、
ここでは、Red in the LedgerとImmobilizing Shotの話しから。

最強とも言われるAzaleaのspecialization、Red in the Ledgerに対して、Immobilizing Shotが弱いとかなんとか。そもそも、Immobilizing ShotはRed in the Ledgerの下位互換のようなものという向きもあったが、Azaleaがこれまで首尾一貫してやってきたことからすれば、そもそもそんなに必要なものでもなかった。

というのも、すでに3枚のRed in the Ledgerに3枚のNock the Deathwhistleと3枚のMemorial Groundがある(注 CC構築)。これは、ゲーム内でRed in the Ledgerを6回発射することを十分可能にしていた。AzaleaのデッキトップとArsenalの操作による一貫性が表出されてこのような結果になるのだが、それに不慣れな対戦相手は、幸運の女神のせいにしてしまう。
今日は幸運の女神がAzaleaに微笑んだだけだ、と。でも事実は、そうするために構築された通りにデッキが動いているだけだということ。

さらに、矢と矢でないもののバランスについて。矢が多すぎると、個別には少ないダメージの攻撃しかできないカードばかりの、ひとつのターンでは使い切れない手札になってしまう。矢が少なすぎると、矢をベースにした相互作用がうまくはたらかなくなることに気づかされる。豊富な矢は、完璧な妨害のツールを探しているあいだ、劣る手札でも苦境を乗り越えさせてくれる。一方で、Sandscour Greatbowは、豊富なOptのツールとともに、手札とデッキを循環させてくれる。このことから、より少ない矢で運用することができるようになる。結局は、自分のやりたいこと・戦略に沿ったデッキ構成、武器や装備品の選択ができているか、ということになる。

Bravo

Guardianが、おそらく最も一貫しているクラスかと。つまり、青いピッチとハンマーを振り回すこと。武器による攻撃を第一の攻撃方法として扱う傾向にある。

これをいかに研ぎ澄ませて一貫したデッキにするか。赤いattack actionによる強烈な攻撃をお見舞いしたいと思いすぎて、うっかりピッチカーブの平均が2にちかづきすぎていないか?とか。この結果、後半戦で十分に防御できず、Bravo自身の能力起動もできなくなってしまう場合がある。つまり、最大パワーの攻撃をつくるところだけに意識がいっていて、谷になる部分を忘れていないか、ということになる。

Pummelは、いちどみせれば(Guardian相手ならみなくても)その存在だけでプレッシャーになるカードだが、それだけではなにもできない、つまり、相方が必要なカードである。加えて防御力も2。あえてPummelを減らすことも、デッキの一貫性をおとしめることにはならない。Pummelと組めば、青いカードも十分脅威になる。赤いカードの比率を増やすことに固執しないように、ともとれる。

Guardianにもともと一貫性が備わっているからこそ、その優位性から戦場でよくみかけることになっているはず。理由もないのに一貫性をくずして、その優位性をおとしめないように!

Fai

瞬間的なパワーアップ、つまり、山の部分に依存しているクラスの代表として登場。と、しても、一貫性は必要だ。Faiは5枚の手札とruptureによる大きなボーナスという後ろ盾とともにゲームに勝ってきた。手札がよくないときでも、脅威となるカードやダメージを提示し、いくらかのダメージをかすらせることで生き残ってきた。武器であるSearing Emberbladeと、Phoenix Flameへの安定したアクセスがあるからこそ、Faiは防御しなければならないときでも勢いを失うことを避けられる。

Faiではどのように一貫性を確保するか?戦略を変更したり、ピークとなるターンをうすめたりすることではない。かわりに、安全な基礎をつくる、つまり、谷の部分をうめる作業になる。たとえば、1枚のattack actionカードと青いピッチでつくりだせる攻撃のパターンで、手札からの攻撃で3点、Emberbladeで3点、Phoenix Flameで1点と連鎖させるだけでも、完全にブロックするには2枚のカードと装備品をひとつ必要とする。もしも、いくらかでもダメージが通るようなら、大爆発を起こすきっかけにできるかもしれないし。


まとめ
ヒーローごとに、どのようにデッキや戦略を一貫させていくか、ということでアプローチの違いはあるが、結局、ノイズに負けないように、ということかもしれない。

Alexは、華々しい1勝を大事にしすぎないでほしいと。おそらくそれはデッキの山の部分をみているので、結局、どれだけ勝ち越しているかのほうが重要だろう。

ちょっとしたアイデアでデッキを組み始めることはある。一貫性を意識して、その周りをまとめていけばよいデッキになるかも。ピークにむけてプレイしたいと思うなら、谷底を通過する堅実なプランが必要だ。

強みを生かして、しかも、そのデッキでおこりうるよくない手札の組み合わせでも戦えるように、ということだと思われる。

Alexのまとめは、「力の爆発はすばらしいが、ゆっくり堅実なやりかたが競争に勝つ」、で終わっている。

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