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flesh and blood : Empress Dromai
ある記事によると、環境的に有利ではないのに、いなくならないDromai、という一節が印象深いくらいの熱心なファンの多いと思われるIllusionistのDromai。UprisingからのDraconicのアーキタイプの新機軸的なデッキを、いくつかのトーナメントでtop8に残った本人の解説にて。
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EMPRESS DROMAI: PUTTING THE DRACONIC BACK INTO THE DRACONIC ILLUSIONIST
by Mara Faris
11th April 2023
伝統的には青いカードもあつかってきたDromaiだが、この記事で紹介されているのは、CCのデッキだが、ほぼ赤いカードしか使わない構成。
デッキ構築の内容に入る前に強調されているのは、Dromaiの個性として、
ドラゴンたちを扱うこと
Ashのメカニズム
である。
ドラゴンがいることで対戦相手は自身のリソースを消費させられてしまう。
こちらとしては、Ashがドラゴンを活躍させるために必須であるから、その運用には精細な感覚を求められる。
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赤いカードをピッチすることで、DromaiからAshが得られるが、一般的には損とされる赤をピッチすることが価値をうみだすように、デッキとしてのレベルが落ちないように、そんなカードを探すところからはじまっている。例としては、Miraging Metamorph。
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Command and Conquer と Nourishing Emptinessも、そのようなカードのくくりとなる。コスト2のこれらのカードも、Flamescale Furnaceをうまく運用することで活用することができる。
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さらに、Flamecall Awakeningがこれでとてもよくなる。
コスト0の赤いカードを先行させ、Flamecall Awakeningを続ければ、赤いカードピッチでAshがでて、Phoenix Flameをサーチしてピッチすれば、Flamescale Furnaceからリソース2がでる。ふたつめのAshもでている。
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デッキの中心部分が決まったら、おちついて、Dromaiがなにが得意なのかを見極める。それは、使うカードの素の価値が平均を上回っていること、だとのこと。デッキ全体を通して、各カードがする仕事が平均点以上になるようにする。
ドラゴンについては、このデッキではコスト3以上を必要とするドラゴンはお留守番である。ちょっと目をひくのはOuviaで、デッキにはいったりぬけたりしたようで、このあたりはお好みかと。
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このデッキの絶妙なバランスを維持するためのルールについて記載されている。
Ashを増やすカードと減らすカード
Go againつきのカードとChain Enders
コスト0のスターター
コスト1のカードとコスト2のカード
Ashを増やすカードと減らすカードとは、目からうろこだった。
Ashを増やすのは、たとえばMiraging Metamorph や Flamecall Awakeningのようなもの。減らすのは、Invoke Azvolai や Rake the Embersのようなもの。Invoke Kyloria や Billowing MirageはAshの数がかわらないもの。と、ここまでくれば、Dromaiで遊んでいる人はすぐわかるはず。
Go againつきのカードとChain Enderで、Chain Enderとはcombat chainの最後にくるような強力なカードのイメージ。ドラゴンをなんとかするのに必死な対戦相手に叩き込めばさらに強力であるChain Enderは、Enlightened Strikeのようなカードのことだが、そういうカードばかりになってもうまく回らないから含有量には気を使いましょう、ということ。
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コスト0のスターターとは、ひとつめの攻撃になるもので、すでに1例が記載されているところ。なんらかの赤い攻撃が先攻していると効果があがるカード、つまりBlaze Headlong や Flamecall Awakeningを最大限活用するための、赤くてコスト0のカード、ということになり、これも含有量には注意が必要。
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コスト1のカードとコスト2のカードとは、Flamescale Furnaceがあるからコスト2にも手が届く、というところで、ただし、Furnaceを起動する前に赤いカードを1枚ピッチしておくことが必要ということは忘れてはいけない。ざっくりとしたデッキ構成のバランスは、コスト2のカード1枚に対して、コスト1のカードが2枚あればいいかな、くらいのところのよう。
Chain Enderとコスト0スターターは、それぞれだいたいデッキの1/4程度までにして、手札にだいたい1枚あることを期待する。
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本記事には、top8のリストへのリンクもあり、コメント欄からは、Outsidersのリリースですこしアップデートされたリストへのリンクもある。サイドボーディングも細かく記載されているのが、ほんとすごいなと。
プロのイラストレーターでもあり、TCGの競技シーンでも活躍しているなんて、なかなかマネできません。文章は、All hail the Dragon Empress (Dragon Empress万歳)でしめられているが、まさにAll hail Mara、である。