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シュワブ米国配当株式ETF(SCHD)とは


米国の優良高配当株式に投資できるETFとして注目を集めているシュワブ米国配当株式ETF(SCHD)について、その特徴や投資方法を詳しく解説します。

基本情報

ファンドの概要

  • 正式名称:シュワブ米国配当株式ETF(Schwab U.S. Dividend Equity ETF)

  • ティッカーシンボル:SCHD

  • 運用会社:チャールズ・シュワブ・インベストメント・マネジメント

  • 設定日:2011年10月20日

  • 運用資産総額:658.26億ドル(約10兆円)

  • 経費率:0.06%(業界最低水準)


投資方針と特徴

投資目的
SCHDの最大の特徴は、安定した配当収入(インカムゲイン)と株価上昇による値上がり益(キャピタルゲイン)の両立を目指している点です

銘柄選定基準
以下の条件を満たす約100社に投資します:

  • 10年以上の連続配当実績(連続増配は必須ではない)

  • 時価総額が5億ドル以上

  • 財務健全性の評価指標

    • キャッシュフロー・総負債比率

    • ROE(自己資本利益率)

    • 配当利回り

    • 過去5年間の配当成長率

パフォーマンス実績

運用実績

  • 配当利回り:3.59%(2023年)

  • 年率リターン

    • 3年:5.70%

    • 5年:11.55%

    • 10年:11.44%

  • 過去10年間の増配率:11.4%(12年連続増配中)


日本からの投資方法

直接購入
米国ETFを直接購入する場合、為替リスクと10%の米国源泉徴収税が発生します。

投資信託を通じた購入
日本では以下の投資信託を通じて間接的に投資することができます

SBI証券の場合

  • ファンド名:SBI・S・米国高配当株式ファンド

  • 信託報酬:0.1238%(税込)

  • 分配頻度:年4回(3,6,9,12月)

  • 特徴:業界最低水準の信託報酬

楽天証券の場合

  • ファンド名:楽天・高配当株式・米国ファンド

  • 信託報酬:0.192%(税込)

  • 分配頻度:年4回(2,5,8,11月)

税金の取り扱い

NISA口座での投資

  • 日本での20.315%分の課税が非課税

  • 米国での10%源泉徴収は還付不可

特定口座での投資

  • 2020年からの二重課税調整により、分配金への課税が約20%に軽減

  • 外国税額控除の適用が可能

投資のメリット

1. 高い配当利回り

  • 3.59%(2023年)の配当利回りは、他の米国株式ETFと比較して魅力的な水準

2. 安定性と成長性

  • 財務健全性の高い優良企業への投資

  • 過去10年以上の配当実績がある企業のみを組み入れ

3. 低コスト

  • 経費率0.06%は同類のETFの中でも最低水準


4. 分散投資効果

  • 約100社の米国優良企業に分散投資

  • 幅広い業種に分散されたポートフォリオ構成


リスク要因

1. 為替リスク

  • 米ドル建て資産のため、円高時には評価額が目減りする可能性

2. 市場リスク

  • 株式市場全体の下落の影響を受ける

  • 金利上昇時には高配当株が売られやすい傾向

3. 集中リスク

  • 高配当株に特化した投資戦略のため、特定の業種に偏る可能性

投資家向けアドバイス

長期投資の推奨

  • 配当再投資による複利効果を活用

  • 市場の短期的な変動に左右されない投資姿勢が重要

口座選択のポイント

  • NISA:非課税メリットを活用(ただし米国源泉税は課税)

  • 特定口座:二重課税調整による税負担軽減が可能


今後の展望

SCHDは財務健全性と配当成長の両面を重視した運用戦略により、長期的な資産形成に適した投資商品として評価されています。特に日本の投資家にとっては、為替リスクはあるものの、米国優良企業への分散投資と魅力的な配当利回りを得られる投資機会として注目されています。

2024年に入り、日本の大手証券会社でもSCHDに投資できる投資信託の取り扱いが開始され、個人投資家にとってより投資しやすい環境が整ってきています。

今後も、長期的な資産形成手段として、SCHDへの関心は高まっていくことが予想されます。

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