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歯医者さんのおかげで歯医者さんが怖くなくなった
子どもの頃、歯医者さんが嫌いだった。
いや、違う。怖かった。
学校で歯科検診を受けるのでさえドキドキしていた気がする。歯科検診は「恐怖の歯医者さん」への入り口だった。
今考えると虫歯多めの子だったのかも。
余談だけど、夫は虫歯がない。
夫も子どもの頃から母にちょくちょく歯医者に連れられて行っていたそうだけど、夫の通院目的は私とは違う。
夫は「予防」で、私は「治療」。
だから夫にとって歯医者さんは「怖くないところ」で、私にとっては歯医者さんは「怖いところ」。ギュイーンってされるために行くところ。
えらい違いだ。
予防歯科、大事。
歯といえば、私は歯並びも悪かった。
子どもの頃から前歯の上下の噛み合わせが悪く、下の前歯一本が上の前歯より少し前に出ていた。それを自力でなんとかしようと考えた母からアイスの棒を渡されて、「これで上の前歯を前に押し出してみ」と言われて、アイスの棒を噛んでいたことがあった。
(よくこんな方法で治そうとしたな…)
この噛み合わせを長年放置した結果、社会人になってから虫歯の治療で地元の歯医者(H歯科)を受診した際に
「この下の歯、ほっといたら抜けるよ」
と言われた。
衝撃だった。
そして、一大決心をして24才から歯科矯正に通うことにした。
ちなみにH歯科で紹介してもらった矯正歯科では「出っ歯の受け口」と診断された。
え、両方?上も下も出てんの?
そんなことある?
出っ歯と受け口は共存できるらしいです。
大人の歯科矯正は大変だったけど、4年ほどかけて通院したおかげで、抜けるよと言われた下の歯も無事救助され、ついでに八重歯も治り、フェイスラインまで整った。
親しい友人からは「整形や!」と言われたほどだった。
コンプレックスだったガタガタの歯並びが整ったおかげで自分の笑顔に自信が持てたこと、
(矯正してから見た目を褒められることが増えた)
そして、歯をケアする習慣がついたことは、歯科矯正の大きな副効果だなと思っている。
歯をケアするうえで、ホームケアに加えて定期的に歯医者さんで診てもらうことも欠かせない。
私が恐怖心なく歯医者さんに通えるようになったのは、矯正歯科を紹介してくれたH歯科の院長先生のおかげだ。
私の母と同じぐらいの年齢の先生で、すごく優しい院長は、毎回治療に入る前に
「大丈夫やからな!大丈夫やからな!」
と何度も念を押してくれるのが特徴だった。
「そんな言わんでも」と思うけど、おかげでフッと肩の力が抜ける。
優しいだけでなく治療も説明も丁寧。
おまけに歯科助手さんも優しいし、受付のお姉さんも笑顔が素敵なべっぴんさんで、安心して通うことができた。
数年はH歯科に通っていたけど、結婚を機に新しい居住地で歯医者さんを探すことにした。
正直、H歯科の院長の優しさのおかげで歯医者さんに通うハードルが下がっていたけど、三つ子の魂なんとやらで、歯医者さんへの苦手意識はまだあった。
H歯科がこっちにもあればいいのに。
でも、ちょっと痛むところがあって、早く行かないとと思い、えいや!で近所にある歯医者さん(N歯科)の門を叩いた。
すると、N歯科の院長先生もびっくりするほどフレンドリーだった。
「こんぐらいやったらすぐ治るわ。任しとき〜」
というような感じ。
出産前に歯のクリーニングをしてもらいに行った時も、担当してくれた歯科衛生士さんと院長先生と3人で施術後に10分ぐらい雑談して帰ってきた。
歯医者さんに行って「楽しかった!」と言えたことなんて初めてで、なんだか凄く嬉しかった。
もちろん、治療も的確で、不要な治療はしないという方針も安心できる。
こっちにも良い歯医者さんがあってよかった。
私の恐怖心を無くしてくれる歯科医の先生方に感謝!
「生まれたら、その子の歯も見れるから連れといでな」
と言ってもらっているので、息子の歯が生えたら親子で通院しようと思っています。
予防歯科、大事。(2回目)