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クリニックに通い始めたきっかけ(不妊治療の話)

私たち夫婦が不妊治療に通い始めたのは2022年1月。
入籍してもうすぐ半年、というタイミングで
「ちょっと行ってみよっかな」ぐらいの気持ちで行くことにした。
夫も異議なしで賛成してくれた。

妊娠については入籍前、2人で住み始めた頃から意識し始めていた。
私自身はとりあえず毎朝基礎体温を測ることから始めた。
夫ともこの頃からお互いが思う将来の家族像について少しずつ話し始めた。
私も夫も子どもは好きだし、2人とも30才を超えた年齢なので、早く授かれたらいいねと言っていた。

だが結婚してからの半年は、夫の謎の体調不良が続いたこともあって家族計画どころではなかった。
夫の体調不良は突如身体中の粘膜という粘膜がただれだして、食事も満足に食べられない状態が1週間以上続く、という謎の症状。
それが1ヶ月おきに発症していたのだ。
症状のピーク時にはトイレをするのさえも痛くて苦痛だったらしい。
スキンシップなんてもってのほかだった。

※その後、皮膚科に通っても治らなかった夫の謎の症状は、服用していた薬が原因だったことが分かった。固定薬疹という症状らしい。

もちろん日々はそんな大変なことだけではなく、休みの日には2人で出かけたり釣りをしたりしながら新婚生活を楽しんでいた。

こうして気がつくと、結婚してからの半年があっという間に過ぎようとしていた。
この頃には夫の体調も戻っていたので
「そろそろちゃんと考えないとなー」と思い始めていた。

そんな時、ふと基礎体温のチェックのために毎朝開いているアプリ・ルナルナのコラムの「不妊治療」という文字が目に入った。

不妊治療。
正直、人ごとだと思っていた。

私自身は昔から生理も重くなくてほぼ規則正しく来るタイプだったので、なんとなく「避妊しなかったらすぐ授かるだろう」という根拠のない自信があった。
でも、「そのうち」彼氏ができて「そのうち」結婚するだろうと思っていたら、気がついたら33才になっていた。
さすがに、子供を望むならリミットがあるのでぼんやりもしてられない。

でも不妊治療はなんだかハードルが高いイメージ。
お金もすごくかかりそう。
周りで通ってるって話も聞いたことないしなあ。

そんな風に不妊治療について頭の中でふわ〜っと思っていた頃、仲のいい同僚Sと話していて、ふと彼女にこの話題を振ってみようと思った。
私と同い年の彼女は当時1人目を妊娠中で、あと数ヶ月したら産休に入る予定だった。

私「そういえばさ、Sちゃんの周りで不妊治療の話って聞いたことある?」
S「あるよー。っていうか私も不妊治療通って授かったんよ」

えええええそうなんや!

思ったより身近に経験者いてた。
話を聞いていると彼女は人工授精で授かったということだった。

そういえば、私は結婚するまで婦人科系の病気とか知識に全く無頓着で、
結婚の話が決まってから、先輩既婚者である彼女に子宮頸癌検診の話とかブライダルチェックのことを相談して色々知識を与えてもらっていた。
そしてこの時も、Sちゃんとの会話で初めて「人工授精というものがある」と認識した。

また後日、別の既婚の友達にも不妊治療の話をしてみたら、彼女も一時期通っていたということだった。
案外、不妊治療通ってる人って多いんやな。
みんな話に出さないだけなんかも、と思った。

「人工授精だとそこまでお金もかからない」という同僚からの情報のおかげで不妊治療に対するハードルも下がり、こうして私もクリニック行ってみることにしたのだった。

<つづく>

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