Amazonがマーケットプレイスで販売した欠陥商品についても補償をしてくれる? もしかして私のモバイルバッテリー火災の損害についても補償してくれるの?
こんにちは。加藤です。
皆さんに応援を頂いている訴訟についてはなかなか新しい情報をお知らせできずにおりますが、先日、訴訟に関連しそうなニュースが流れていましたので、そのソースと併せてご紹介したいと思います。
Amazonがマーケットプレイスの規約を変更と報道される。
少し前になりますが、以下のような記事が公開されました。
「アマゾンがマーケットプレイスで販売された欠陥製品にも自社で補償を行うと発表」(2021年8月12日、TechCrunch Japan)
Amazon(アマゾン)は米国時間8月10日、Amazonマーケットプレイスを通じて第三者から販売された欠陥商品の問題に対処するため「A-to-Z保証」として知られる返品ポリシーを大幅に変更することを発表した。
なんと、これは大きな変更です。まだ日本のAmazonでは規約の変更は行われていないのですが、米国のAmaozn.comでは規約の改正が行われたということです。早速、Amazon.comの該当する規約をチェックしてみました。
規約変更の概要
該当する規約については、以下のリンク先からご覧いただけます。(リンク先の規約は英語です。)
A-to-Z Guarantee to cover property damage and personal injury
規約は2021年8月10日に変更されています。Amazonの新しい規約変更では、マーケットプレイスで販売した製品の欠陥が原因で物的損害や人身事故が発生した場合に、顧客サポートを提供するということです。Amazon.comを通じて販売された不良品が、販売者に関係なく、物的損害または人的損害を生じた場合にお客様を保護するために、保証を拡大するとしています。万一、Amazon.comを通じて販売された不良品が物的損害や人身事故を引き起こした場合、Amazonは1,000ドル未満の損害賠償請求に対し、販売者の負担無く顧客に直接支払い、販売者が回答しなかった場合や有効と思われる請求を拒否した場合には、より高額の賠償請求を行うことができるとしています。1000ドル未満という基準は80%のケースに相当するとAmazonは説明しています。残りの20%については、より高額の損害賠償で対応するということなのでしょうか。Amazonがこういった統計を持っていると言うことは、これまでもマーケットプレイス経由で購入された製品が原因となって事故が起こっていることをAmazonは具体的に把握していたということでしょうか。以下、規約の各部分についてもう少し詳細に見ていきたいと思います。加藤による和訳、要約のため、詳細は原典をご確認いただければと思います。
A-to-z保証の拡張によって、お客様と販売者の欠陥商品クレームを効率的に解決
9月1日より、Amazon.comを通じて販売される製品について、Amazonはお客様、販売者、保険会社間の物的損害および人身傷害請求の解決を促進します。お客様はAmazonカスタマーサービスに連絡することができ、Amazonは販売者に通知します。販売者がクレームに応じない場合、アマゾンは直接、お客様の問題に対処し、自ら費用を負担し、販売者を個別に追及します。販売者が有効と思われるクレームを拒否した場合、Amazonはお客様の懸念に対処するために介入することもあります。このような場合、販売者は製品に対するクレームについて抗弁する機会を引き続き持つことになります。この合理化されたプロセスにより、お客様と販売者の両方は、時間、コスト、労力を節約できます。誰が販売しているかにかかわらず、Amazonはお客様とストア内の製品を支援することで、法的義務や他のマーケットプレイスサービスプロバイダがお客様を保護するために現在行っていることをはるかに超えたことを行うことになります。
お客様から請求があった場合、Amazonは高度な詐欺および不正利用検出システムを外部の独立した保険詐欺専門家と協力して、その請求を分析します。Amazonは販売者に有効なクレームを提示し、根拠のない、乱用的なクレームを拒否します。販売者に代わってこの作業を行うことで、販売者が自分でこれらのクレームを調査する必要がなくなります。
Amazonは1,000ドル未満の請求に対して支払いを行い、販売者の時間とお金を節約
Amazonは、お客様への譲歩として、1,000ドル未満の販売者に対する有効な物的損害および人身傷害請求を解決し、支払を行います。1,000ドル未満のクレームは、Amazonの80%以上のケースを占めており、Amazonはこれらの費用を負担し、Amazonのポリシーに従っており、有効な保険に加入している販売者からの払い戻しを求めません。販売者は、製品の安全性を継続的に確保できるよう、あらゆる段階で情報を提供されます。
Amazon Insurance Acceleratorは、販売者が自分のビジネスを守るために、より簡単に、より手頃な料金で提供
販売者は長期間にわたって製造物責任保険に加入することを求められてきましたが、私たちはそれをより簡単に、より手頃に行えるようにします。私たちは保険ブローカーと協力して、Amazon Insurance Acceleratorを立ち上げました。Amazon Insurance Acceleratorは、審査を受けた保険プロバイダーのネットワークであり、適格のある販売者に対して、競争力のある価格で賠償責任保険を提供します。販売者が支払うのは保険料のみです。販売者は、Amazon Insurance Accelerator内のプロバイダーを使用する必要はありません。任意の有資格の保険会社から継続して保険を受けることができます。販売業者のほとんどは中小企業で、彼らは地域社会に200万以上の雇用と機会を生み出してきました。Amazonは、Amazon Insurance Acceleratorのようなプログラムを通じて、彼らが信頼できるリソースを競争力のある価格で見つけるのを支援することを誇りに思っています。
雑感:Amazonはマーケットプレイスにおける消費者の被害を認識していた?
以上のようにAmazonの新しい規約を概観しました。このような制度をAmazonが創設したことは評価できると思いますし、消費者にとってはより安心してAmazonを利用できるなったと言えると思います。しかしながら、このような制度がつくられたということは、Amazonもマーケットプレイス経由で販売された商品によって被害が生じており、またその被害に対して販売者からの保証が十分になされていないという事態を把握していたのではないかという疑念が生じます。また、米国での保険制度(Amazon Insurance Accelerator)創設からは、マーケットプレイスでの商品の販売において保険の加入が原則的に必要であることを認めたとも言えます。Amazonのプレスリリースの書きっぷりからは、従来から販売者に対してPL保険の加入を求めていたようにも見えます。
私はAmazonとの訴訟を通じて、①商品に瑕疵が無いかを確認する義務、②適正な事業者か確認する義務、③保険・補償制度を構築する義務、があることを主張しています。①、②については、限界があり、結果的にAmaoznが責任を取らなければならければいけない状況にあること、③についてはズバリそのものを、Amazonが自ら認めたように当事者としては感じます。今後、Amazonが日本の消費者の一人である私に対してどのような対応をするのか、その対応は今回のAmazonの公表内容と一貫性を持つのかについて、しっかりと見極めていきたいと思います。
Amazonが日本の消費者に対してどのような対応をするのか今後の進展は注目に値すると思います。
本件についてご支援をよろしくお願いします。
訴訟の目的はプラットフォーマーが提供するECサイトおいて、消費者被害が起こった場合の責任があることを裁判所に認めてもらうことです。また、この裁判を通じて、プラットフォーマーによる消費者救済の必要があることを社会に知ってもらうことを目的としています。
本件は日本国内では新しいかたちの訴訟となるため、今後の訴訟の行く末を見通せない部分も多くあります。一方で、本件訴訟によって裁判所に判断いただいた内容は、今後の多くの消費者訴訟に役立つことは間違えないと考えています。そこで、本件訴訟にかかる費用について、皆様にご支援をいただけないかと考えております。是非、ご支援の程よろしくお願いいたします。
Amazon訴訟に関するご支援のお願い
https://forms.gle/pJJYPE7zGoxawVoj9
(上記URLより必要事項をお知らせいただき、折り返し、ご支援いただく方法に関するご連絡を差し上げます。)
ご支援いただきました内容に応じまして、
以下の情報(特典)をお送りします。
①訴訟の進捗状況をメールでお知らせします。
②本件訴訟の概要説明資料をお送りします。
③本件訴訟の訴状を共有します。
(個人情報等一部黒塗り)
④事件(火災)に関する資料を共有させていただきます。
(個人情報等一部黒塗り)
⑤最終報告書のドラフト版を共有しご意見を伺います。(ご希望に応じて)
⑥最終報告書にお名前を掲載させていただきます。(ご希望に応じて)
⑦最終報告書を優先的に共有させていただきます。
⑧最終報告会(オンライン)に優先的にご参加いただけます。
どうぞよろしくお願いいたします。
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