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【大公開/ロンドン バーテンダーの給与明細】

皆様、ごきげんよう。安部直柔(アベ ナオナリ)です。
現在ロンドンでバーテンダーをしています。
バーテンダーを始めたきっかけは、『海外で暮らし、仕事をして、自分の知らない国でチャレンジしてみたい』という思いからスタートしました。

ここではそんな私のロンドン挑戦への記録やロンドンでの生活、自身のことなどを発信をする媒体として、noteへの投稿を始めました。


前回の投稿で『Lyaness ロンドンで最初に働いたカクテルバー』について綴ったので是非そちらも読んでみてください。

今回は『大公開/ロンドン バーテンダーの給与明細』について

念願叶って、ロンドンでのバーテンダーの仕事を開始できたわけですが、2部にわたり給与に関することについて触れていきましょう。

飲食店の雇用形態について

まず、正社員(フルタイム)の雇用が2タイプに別れます。
-時給制-
-年俸制-

読んで字の如く、お分かり頂けると思うが
正社員でも時給制のタイプがある。
時給制は給与計算が、時給なだけで年俸制と同様に国民保険、有給休暇の取得権利も付いている。
最初に働いたLyaness(ライアネス)は、ホテルの中に入ってるバーなので雇用主はホテルで、福利厚生は一般の飲食店に比べると良いものだったと感じる。

では、どこを境に『年俸制』と『時給制』に雇用が別れていたかというと
『年俸制』-マネージャーから上の役職-
『時給制』-マネージャーより下の役職-

というように別れていた。
これは雇用主(会社)によって違うので一概には言えないが飲食系だとこのパターンが多いようだ。

悲しいかな、私はLyaness(ライアネス)では1番下の役職だったので時給制となる。
ちなみに時給制は病気で休んだとしても、補償はありません。正社員だけど、そういう雇用形態なのが日本と違う点だと思う。

給与明細の解説

*為替を考えずにお金の感覚を日本と合わせたいので、£1-(ポンド)=¥100(円)だと考えてもらえると分かりやすいと思います。

下の写真が私の給与明細です。(これは2022年6月のもの)

雇用の内容ですが、正社員-週5日-約40〜50時間(時給制)
ちなみに時給制なので仮に風邪などの軽度の病気で休んだらその日の給与はゼロになる。(重度の場合は病院の証明書が必要)
まあ有給休暇で補填できると考えれば大丈夫。

解説しましょう。

まずは加算されるもの

Payments: 名称
① Hour Lyaness =ライアネスの週勤務給与
② Tips Lyaness =カード払いでのチップのみ
③ Tronc Lyaness = サービスチャージ

※給与明細に含まれないが現金での、チップもある
Units: 週に働いた時間
Rates: 時給
Amout: 週あたりの時給合計

上記の合算が
Total Gross Pay = 総支払い額
£2,684.69-


減算さるもの

Tax = 所得税
NI = 国民保険
Peoples Pension = 国民年金(記載はないが、通常記載有)

(ちなみにイギリス版の国民年金だが、受け取れる権利は支払い継続10年以上から。だが基本的に勤務先が自動加入するので、何も言わなければそのまま給与から毎月天引される。なので、イギリスに永住する予定のない人は勤務先に言えば、加入は個人の自由なので支払いを逃れることができる。払ったからと言って、返金や日本の国民年金に変換はできないので要注意)

上記の合算が
Deductions = 控除(所謂、引かれもの)
£482.06-

結果、手取り額は?

そして

総支給から引かれものを差し引いた

Net Pay = 総報酬(手取り)
£2,202.63-


さらに現金でのチップが月平均で、£100-くらい入るので、

実際の収入としては

£2,300-くらいになる。

日本で言うと手取り23万だ。ちなみに月の総勤務時間は約210時間くらいである。実際は日よってばらつきはあるが、平均1日10時間労働。働いてる時間は下積み時代と変わりない気がする。
東京でのバーテンダー下積み時代に比べると、明らかに良い金額だ。

改めて言うが私はLyanessの中で1番下の役職だった。何故、東京での下積み時代と比較して、ロンドンのほうが給与が良いのか?
物価が高いとか、経済的にイギリスのほうがいいとか、実はそういったことではない。
日本とイギリスでの飲食業界の給与形態に違いがあるからだ。

次回『 飲食店 日本とイギリスの給与形態の違いとは?』

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