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兼業作家という道

那珂です。

今年の直木賞・芥川賞で印象に残った作家さんは、2人とも、小説家の他に職業がある方でした。

井戸川さんは高校の国語の先生、佐藤さんは仙台の書店員さんと、どちらもフルタイムで働きつつ、直木賞・芥川賞を受賞されるとは本当にすごいこと。

 「仕事辞めてやる!」と言い出してから、かれこれ数年が経過しておりますが、あと4〜5年後の身の振り方も決まっていません。
 いっそのこと、「辞めない」という前提で、書くことを極めていくのもありかななどど、甘い考えを持ってしまったりもして。
 
 退路を断って、それ一本で行く!というのが、これまでのセオリーだったかもしれませんが、「兼業」であっても、才能のある人はちゃんと認められる世の中になってきた、と考えたほうが良さそうです。 

ただ、「フツーの人」にはできないことで、毎日朝2時間、執筆に充てるとか、そんなふうにして、本業と両立させているのを聞くと、やっぱりすごいなと。

ネットがあることで、こうして多くの人たちが、自分の作品や文章を気軽に世の中に出すことができる様になりましたが、その中で「プロ」と呼ばれる域に達するには相当の才能と努力が必要なはずです。

最近、自分の強みがよく分からなくなってきました。

55歳で一区切り、ということは変わっていませんが、その後どう生きていこうか全く定まらないのです。

 20代で今の仕事に就いて、一向に自信を持てずに続けてきてしまいました。

「公務員は潰しが効かない」と言われて育ってきた(?)せいもありますが、自分に何ができるのか、著しく分からなくなってきているのです。

教員という仕事が好きなのかと言われると、正面切ってイエスと言えない。
頑張ってきたことが、自分に帰ってきているのかというとそんなこともなく、仕事が多くなったとしても、評価されていないことがわかってしまい、嫌になってしまう。

 自分の実力が中途半端だということもあるのかもしれませんが、もっと割り切って仕事ができたらいいのになと最近は強く思うのです。

もう、早く副業を認めてくれよ。。。

毎日、何時間かでも「書く時間を確保する」こともままならない現実でもがいておりますが、新年度からは、「自分のために書く時間」をしっかり確保してみたいと思います。

 続けることで、何か得るものがあるとするならば、やってみようと思います。

 残り時間は、そんなに長くない。
 後悔するような生き方をそのまま続けていけるような私ではないので。
 
 最後くらい、自分のやりたいことやって終わりたい。

「教員ではない私」
「自分らしい私」で、残りの人生 生きてみたい。

 「一寸先は闇」ではなく、「一寸先は光」
 それを信じて、進んでいくしかない。
 閉塞感でいっぱいの公教育に希望を感じることができないなら、新しい道を切り開いて行くしかないのです。

 その一つが、「兼業作家」という道。
 それを示してくれた、2人の作家に心からの尊敬と感謝を。

 私もその道に続こうと、勇気を与えられた今年の直木賞・芥川賞受賞作品でした。



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那珂(なか)
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