コスモ石油を手掛ける『コスモエネルギーHD』の投資について【高配当株投資】
『投資をもっと楽しく身近に』をコンセプトに、”投資未経験の方にも”参考になるような企業紹介をしていくコーナーをブログにて展開しています。
今回ご紹介するのは、証券コード【5021】コスモエネルギーホールディングスです。
ENEOSや出光と並ぶ石油元売り大手企業です。
そこで今回は【5021】コスモエネルギーホールディングスが、一体どんな事業を行なっているのか?現在の指標面、狙うとしたら何時か?、といった私個人の見解を交えながらお届けします。
投資判断の参考に、是非最後までお付き合いください。
それでは本題に参ります。
事業内容&業績
事業内容
コスモエネルギーホールディングスは、大きく分けて4つの事業構成になっています。
石油開発事業…アラブ首長国連邦(UAE)アブダビ首長国、カタール国において、原油の自主開発・生産を行っています。
石油精製&販売事業…コスモエネルギーグループの中核会社であるコスモ石油にて主に原油の調達から石油製品の製造・物流・輸出入を行っています。
石油化学事業…石油化学コンビナートにおけるエチレンセンターとして安定的に石油化学製品を供給しています。
再生可能エネルギー事業…グループ企業であるコスモエコパワーが日本発の風力専業事業会社として1997年に創業して以来、風力発電のサイト開発から発電所の設計・建設、操業、メンテナンスまで一貫して実施できる体制を構築しています。
業績
石油精製・販売事業であるが故に売り上げや利益は、年々ブレブレになります。
そしてこの業界特有の”在庫評価”という読めない業績要因も合わさって、非常に予測し辛いです。これには為替だったり、原油価格そのものの増減だったりが影響します。
※在庫評価…文字通り在庫として持っている商品や原料(原油や石油製品など)を金銭的に評価したもの
しかしコロナ禍を除き、ここ数年は”在庫評価を除いた”当期利益をしっかり残しているので、期待が持てます。
24年8月9日に発表された第一四半期決算では、売上・利益ともに前年同期比でプラスで着地しています。経常利益の進捗率は第一四半期を終えた時点で、32.2%と非常に良い結果となっています。今後どうなるかわかりませんが、現段階では経常利益の達成は問題ないと考えて良いと思います。
”有利子負債倍率”(借金がどれだけあるかを示したもの)は、0.95倍。ここ数年、財務の健全化に力を入れていることが伺えます。自己資本比率は約27%。製造業全体としてみれば、やや安全性に欠ける水準にあります。しかし、石油業界全般がこれくらいの水準なので、コスモが特別低いということではありません。
株価&各指標面
株価は記事作成時点で8,186円。
先日起こった日本株の暴落の影響をもろに受けた銘柄で約30%近く下落したのち、元の株価水準にまで戻っています。
今後どうなるか分かりませんが、もう一度日本株の下落が起こるなら、再度下落相場に巻き込まれる可能性は十分にあります。そこのところは認識しておいた方が良いでしょう。
しかし週足で見ると順調な上昇トレンドですので、長期投資を前提なら長く付き合っていける銘柄であると考えます。
PERは9.0倍、PBRは1.16倍と、東証が要請しているPBR1倍以上の基準をクリアしていて、値嵩株でありながらも比較的割安の水準にあります。
配当利回りは3.66%。
第7次連結中期経営計画(23年度〜25年度)にて、急に株主還元に力を入れてきた印象を受けます。
自社株買い&配当金の支払いを含めた総還元性向を60%以上とし、配当金も300円を下限とする方針を打ち出しています。
なので、少なくとも中期経営計画が有効になる25年度までは、非常に美味しい銘柄になるでしょう。
注意点としては、個人的には石油業界の動向や業績に疑問符が残っています。どうしても原油価格や為替、ガソリン需要といった内需の面といったリスク要因が大きいからです。
なので、今回の中継だけ株主還元を手厚くしているだけだと見ています。
次の中継でも同じくらいの株主還元を打ち出せるとは見ていません!
実際過去10年で見ても配当金をここまで大盤振る舞いしたことはなかったですし…
株主優待
コスモエネルギーホールディングスには残念なことに、株主優待制度はありません。
ここから先は
よろしければサポートお願いします! PayPayもご利用いただけます