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みんなの食卓「松屋フーズHD」の投資タイミングは?

『投資をもっと楽しく身近に』をコンセプトに、投資未経験の方にも参考になるような企業紹介をしていくコーナーです。

今回取り上げる銘柄は証券コード【9887】松屋フーズホールディングスです。

定食チェーン店「松屋」「松のや」を展開している企業になります。

そこで今回は【9887】松屋フーズホールディングスの事業内容や現在の指標面、狙うとしたら何時か?、といった私個人の見解を交えながらお届けしてまいります。

ご自身の投資判断の参考に、是非最後までお付き合いください。

それでは本題に参ります。


事業内容&業績

事業内容

牛丼のみならず、個性的な期間限定定食メニューを提供してくれる「松屋」を主軸に、とんかつに特化した「松のや」、カレー専門店「マイカリー食堂」「すし松」など様々な飲食チェーン店を展開しています。

グループ会社にはランドリー事業や一般貨物運送事業などがあり、多岐にわたる事業を行っています。

出典:松屋フーズHD

業績

コロナ禍は営業利益が赤字だったものの、2022年期は大幅な助成金収入(コロナ補助金等)が下支えになり、経常利益は過去最高を記録しています。
※本業の飲食事業で稼ぎ出したわけではないため、あまり良い結果ではないことは確かです。

しかし昨年、2024年度は過去最高売り上げ&最終利益を叩き出しています。歴史的な円安が進行し原材料調達コストの上昇や人件費の上昇がありつつも、値上げや企業努力により固定費の占める割合が低下したことが大きな要因です。
合わせて今回(2024年期)は、営業利益や経常利益もちゃんと出せているのは好印象です。
2025年度は増収見込み、となっています。

出典;株探

四半期決算では前年同月比で大幅なプラス。利益に関しては黒字転換を達成しています。
しかし経常利益進捗率は8.5%と、今期の目標を達成できるか今の所雲行きが怪しい水準です。

出典:株探

有利子負債倍率(利息のつく借金をどれくらい持っているのか?)直近上昇していて0.67倍
自己資本比率47.6%となっています。

出典:株探

2024年期の販管費(販売費及び一般管理費)は、780億円。月ベースで換算すると約6,500万円の固定費がかかっています。
1年以内に返済しなければいけない負債(買掛金や未払金、借入金など)は約190億円あります。
第一四半期時点で現預金を170億円持っており、このペースだと仮に売り上げが0になる事態に陥った場合、支払い義務のあるお金を払ってしまえば経営出来なくなってしまいます。
※広告宣伝費も販管費に含まれているため、それを削減すれば、もう少し伸ばすことが出来る点には注意が必要ですが、キャッシュポジションに余裕がない状態であると判断せざるを得ません。

株価&各指標面

株価は記事作成時点で5,600円
今年1月と7月につけた6,300円に上値が押さえつけられて揉み合いの状態が続いています。

出典:株探


PER
89倍PBR2.44倍と割高に位置しています。

配当利回りは0.43%
無配転落時期こそないものの、配当は12円でほぼ固定。
※2017年は記念配当1円が上乗せされ13円となったものの、その後は戻っています。

配当利回りが低めで増配傾向でもないことから、配当狙いでの投資は難しいと思います。

出典:IR BANK


株主優待

優待内容はお食事券となっていて、
1年以上継続保有の株主:10枚
3年以上継続保有の株主:12枚
が貰えます。
※2021年3月31日を基準日とする株主優待制度から、株式の長期保有をさらに促進することを目的として、保有期間に応じた新たなカテゴリーを追加する優待変更を行っています。

利用可能メニューのうち1食を松屋、松のや、マイカリー食堂、すし松、松軒中華食堂、ステーキ屋松、terrasse verte、麦のトリコにて、優待券1枚にから使うことができます。
一部期間限定メニューやセット商品を除いた”ほぼ全ての”商品に使用可能となっています。

値段に関係なく1枚につき1食使えるのは魅力的です。

出典:松屋フードHD

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