なぜ株式の長期投資は”プラスサムゲーム”だと言えるのか?
株式やFX、仮想通貨等への投資についてどのようなイメージを持たれているでしょうか?
よく投資に関して、ある人が得をすれば別の誰かが損をする、いわゆる「”ゼロサムゲーム”だ!」との意見が見受けられます。
確かにその側面があることは事実です。しかし、そう思うのは投資に対する誤解があるかも知れません。
投資をゼロサムゲームだと感じるのは、あくまで”短期目線だから”なのです。
長期投資においては必ずしもゼロサムゲームになるわけではなく、むしろ逆、”プラスサムゲーム”になる可能性が高いのです。
「ゼロサムゲーム」と「プラスサムゲーム」の違い
まず「ゼロサムゲーム」と「プラスサムゲーム」の違いについて説明していきましょう。
どちらもゲーム理論という経済学の分野で出てくる専門用語になります。
「ゼロサムゲーム」とは…参加者間の利益と損失の総和がゼロで、ある人が得をすれば別の誰かがその分損をする状況のこと。
これは冒頭でも述べたことですね。
分かりやすい例として麻雀を挙げましょう。麻雀は参加者4人がそれぞれ同一の点数を持っている状態からスタートし、それを取り合って順位を決めるゲームです。
つまり点数を上げた人は、”他のプレイヤーから点数を奪い取った”、ということになります。
FXなどの為替トレードや株式のデイトレードは、この「ゼロサムゲーム」あたります。
もし、その時の価格で売って利益を出した人がいたということは、反対に買ってしまい損を出した人がいる。
こういった状況になるからです。
一方「プラスサムゲーム」とは…参加者全員が共通して得られる利益の総量が増加する可能性がある状況のこと。
つまり、あるプレーヤーの利益が必ずしも他のプレーヤーの損失に結びつかないケースということ。
これは参加したプレイヤー同士が利益を取り合うのではないため、基本的にはWin-Winの関係になります。
例えとして、AさんとBさんが”ラーメン店での売り上げ”(説明を分かりやすくするため売り上げ=利益とします)で競ったとしましょう。
Aさんは6千万売り上げ、Bさんは4千万売り上げました。
勝敗の面ではAさんに軍配が上がっていますが、別にBさんが損をしたわけではありませんよね?
AさんもBさんもラーメンを作ったことで社会に価値を生み出してますし、お客さんを喜ばせ、どちらも利益を出しています。
これが「プラスサムゲーム」の考え方なのです。
長期投資がプラスサムゲームである理由
では一体なぜ、長期投資がプラスサムゲームと言えるのでしょうか?
投資というのは本来、”企業へ出資すること”です。
企業は投資家から出資されてきたお金を使って事業を行い、付加価値を生み出し社会に貢献し、利益&お金を増やしています。
それが巡り巡って経済が活性化し、従業員の給料も伸び、出資した投資家へは株価の上昇や配当金で還元。
こういったサイクルが生まれていきます。
これは企業だけでなく、投資家や従業員、はたまたその他大勢の人全員が利益を享受出来ている状態と言えます。
ただ容易に想像して頂けるかと思いますが、企業が商品やサービスを生み出し、それがちゃんと稼げるようになるためには時間がかかります。
ですから”長期目線&長期投資”ということが前提としてあります。
これが長期投資がプラスサムゲームと言える理由になります。
😠「あくまでこれは理想論だ」
😠「現実はそうなってない!」と指摘されればそれまでなのですが、私はこのような社会であることを望みますし、そうなって欲しいと感じています。
もちろん、「長期投資しているから必ず報われる(必ず得をする)」こう言いたいわけではありません!
投資は、というか未来は不確実です。
企業が行っている事業が上手くいく保証はありませんし、経済不況(コロナショックやリーマンショック)が起これば業績不振に陥りますし、最悪倒産という事態も考えられます。
だからこそ個別株への投資は、慎重に慎重を重ねなければいけませんし、インデックスファンドを長期投資することの有用性は揺るがないものだと考えています。
「ゼロサムゲーム」を否定するつもりも、「プラスサムゲーム」推進するつもりもないです。
投資をしていく以上、自分の軸(ゴールを何処に設定するのか?)をハッキリさせることが重要です。
まとめ
今回は【なぜ長期投資は”プラスサムゲーム”だと言えるのか?】というテーマでお届けしてまいりました。
長期投資がプラスサムゲームである理由は、企業の成長や経済の拡大といったことで社会全体が成長していきます。
それが巡り巡って投資家全体、はたまた関係者&人類全体に利益をもたらす構造があるからです。
以上何か一つでも参考になっていただけましたら幸いです。
最後までお付き合い頂き、ありがとうございました。
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