1年で株価半値に!配送最大手クロネコヤマトを運営する「ヤマトHD」の投資タイミングは?
『投資をもっと楽しく身近に』をコンセプトに、投資未経験の方にも参考になるような企業紹介をしていくコーナーです。
今回取り上げる銘柄は証券コード【9064】ヤマトホールディングスです。
宅急便といった独自サービスを展開する「クロネコヤマト」で有名。宅配便業界最大手企業となっています。
そこで今回は【9064】ヤマトホールディングスの事業内容や現在の指標面、狙うとしたら何時か?、といった私個人の見解を交えながらお届けしてまいります。
ご自身の投資判断の参考に、是非最後までお付き合いください。
それでは本題に参ります。
事業内容&業績
事業内容
宅配便首位で国内シェア4割強。法人向けに注力。EC荷物増で専用網構築など構造改革進める…四季報オンラインより抜粋。
クロネコヤマトで有名なヤマト運輸を中核とする物流グループで、「宅急便」のサービスを開発するなど時代の最先端ニーズに応えるイノベーションを創出してきた企業です。
現在でも社会インフラの一員として、顧客や社会の課題解決に取り組んでいます。
国内シェアは47.5%と、ほぼ半分のシェアを誇っており、宅急便のネットワークカバー率は100%と日本全国どこでも届けられる物流インフラを持っています。
宅急便の年間取扱数量は約23億個と、とてつもない数量を取り扱っています。
業績
通期の業績としては売り上げはやや頭打ち感が出ていて、利益に関しても2021年以降減収続きとなっています。
会社状況としては、あまりよろしくないです。
四半期決算の状況をみても、前年同期比でマイナス&今年は赤字幅の拡大が続いています。
有利子負債倍率(利息のつく借金をどれくらい持っているのか?)0.14倍。
自己資本比率は51.2%となっています。
自己資本が減少傾向ですので、財務面では少し心配な部分があります。
2024年期の販管費(販売費及び一般管理費)は、約542億円。月ベースで換算すると約45億円の固定費がかかっています。
直近の第一四半期決算時点で、1年以内に返済しなければいけない負債(買掛金や未払金、借入金など)は約3,400億円あります。
第一四半期時点で現預金を約1,660億円持っています。
仮に売り上げが0になる事態に陥った場合、固定費の面では16ヶ月持つ計算ですが、返済や支払いが必須な税金等のお金を支払った場合資金繰りが厳しくなる、そんな状態です。
※配送業という業種上、ドライバーさんへの給与(人件費)は原価に含まれてしまうため、固定費としてみたらもっと膨れ上がります。
しかし、運送業はもはやインフラと言っても過言ではないため、運送が急に滞る=一気に売り上げが0になる事態はとてつもない自然災害が起きない限り、想定しにくいです。
ただし、気に留めておいた方が良い視点だとは思います。
株価&各指標面
株価は記事作成時点で1,600円。
長期で見ると直近の2,768円から約50%近く急落しています。この原因は様々考えられますが、一番の原因は「ある問題」だと思います(後述します)。
PERは17.1倍、PBRは0.95倍とやや割安な位置にいます。
配当利回りは2.89%。
2021年以降46円を維持していて配当性向も40%前後です。
中期経営計画では「配当性向40%以上&総還元性向50%以上目標」となっています。
なので、業績が下振れている中で増配する余力があるかどうか疑問です。
一応2023年〜2024年1月にかけて自社株買いを行ってはいますが、今後も継続して自社株買いを行なって株主還元をしていくということは、今のところ考えづらいです。
株主優待
ヤマトHDは株主優待を実施していません。
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