シベリウス:樅の木 Op.75-5
ご覧いただき、ありがとうございます!
ピアニストの吉村直美です♪
今月、コンサートで演奏したシベリウス作曲『樅の木』について、
「初めて聴きました!」、「実は、大好きです!」、「実は、何度も弾いています!」、「作品についてもっと知りたい!」等など、
反響をたくさんいただいたこともあり、突然ですが、取り上げてみました🎹
◆作曲家シベリウスとは?
ジャン・シベリウス(Jean Sibelius:1865 - 1957)は、北欧フィンランド出身の作曲家です。演奏者としてヴァオリニストとしても活躍しています。
元々は、同じ北欧のスウェーデンの血を受け継いでいます。
◆時代背景
シベリウスが生きたフィンランドは激動の変遷を辿ります。
シベリウスが生まれた時は、スウェーデンからロシア帝国にフィンランドが割譲されたときに建国されたフィンランド大公国という国名になっており、絶対主義を強いられていました。しかし、その後、ロシアが日露戦争の影響から小康状態となり、ロシア革命の影響でロシア帝国が滅亡した時、フィンランドは独立を宣言。
内戦を経て、1918年にフィンランド共和国として独立しています。シベリウス自身は、生涯の間、このすべての激動を経験しているのです。
そのため、劇的な歴史的変遷は作曲にもおおいに影響を受けているとみなされています。
◆作品について
戦い抜く祖国に生きるなか、愛国心や命について吟味することは、多々あったことと推測されます。
『樅の木』が含まれる樹の組曲作品75は、1914年第一次世界大戦勃発中に作曲されています。
世界情勢に翻弄されるようにシベリウス自身の生活は節約を強いられるも、浪費癖によりかなり圧迫していたそうです。とはいえ、難病を克服した後の時期でもあり、作曲家としての創作意欲は燃えていたようです。
北欧は、繊細さが印象的な木々が街を特徴付けています。シベリウスが幼少の頃から目にしていた細やかな樹木、苦しさ、平和や平安への憧れが曲の中にも現れているような印象を受けます。
感傷的はメロディとハーモニーは、クラシック音楽では無いような印象ももたらしつつ、暗い過去を振り返るようなノスタルジーさを兼ね備えています。
この作品を演奏していると、北欧で目にした繊細な森、そして、その木々を駆け抜けて肌に触れる独特な空気と孤独感、純粋な憧れを感じ、
自ら気づいていなかった心の傷が浮かび上がり癒やされていく、、そんな不思議な想いになります。
様々な作品を演奏していくにあたり、やはりいろいろと知りたくなってしまい、できる限りのことを調べてみたりしますが、
天才と称される作曲家自身の人としての苦しみの軌跡を知るとき、頑張って作曲を残してくれて有難う・・・という気持ちにもなります。
◆演奏動画
自ら演奏した動画のアップが完了しましたので、ここに追記します🎹🙏
🎹J.シベリウス:「樅の木」Op.75-5
▼間もなく出演予定の公開コンサートはこちらから🎹
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ここまでご覧いただき、ありがとうございました♪
ピアニスト 吉村直美
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