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【御礼】伝説のピアノと共に〜原智恵子生誕110周年記念レクイエムコンサート出演を終えて

ご覧いただき、ありがとうございます。
ピアニストの吉村直美です🎹

81年前の同じ日付で、東京商科大学(現:一橋大学)での学徒壮行会で演奏された伝説のピアノでお届けする記念コンサート、

『原智恵子生誕110周年記念レクイエムコンサート』が無事に終了いたしました。

主催者(若き音楽家を育てる会会長)の上田幸伺様をはじめ、企画開催に携わられた関係者の皆さまのお陰により、

満席のなか、コンサートは最後まで温かい雰囲気に包まれていました。

伝説のピアニスト原智恵子、そして、伝説のピアノについては、こちらから。

レクイエムとは、ラテン語でRequiemと表記され、日本語での意味は『鎮魂』となります。

元々は、キリスト教でのミサ(儀式)で、死者のために『鎮魂』を願う祈りの歌として取り上げられていますが、日本の伝統的な祈りの心にも近いと思います。

主よ、永遠の安息を彼らに与え、

絶えざる光でお照らしください

出典:Wikipedia

このたびは、この祈りが81年前の10月21日に、伝説のピアノを聴いた方々に関係する皆さまへの鎮魂が込めらたコンサートでもありました。

第1部では、

ピアノソロのみでお届けする形で、日本のピアノ音楽界の草分けとしても波乱万丈の人生で幕を閉じた伝説のピアニスト原智恵子が演奏したショパンの作品、

そして、学徒壮行会で若くしてそのピアノの音色を聴きながら戦場へ向かい戻ることのなかった方々と遺族のための追悼を込めて、レクイエム(鎮魂)をテーマとした作品をお届けいたしました。

第1部の最後は、上演前に流れたカザルス自身が演奏した『鳥の歌』をピアノソロ用にしたオリジナル編曲でお届けし、暗い幕を静かに閉じました。

1971年『鳥の歌』を演奏するガザルス

ピアノを演奏中、すすり泣きのような音が聞こえ、気のせいかと思っておりましたが、終演後、実際に涙を流された方々からお声がけいただき、私自身も涙を誘われました。

100歳を超えるビンテージピアノで大曲を演奏するのは、大変勇気が要ることでもありましたが、涙腺を動かすような心に届いた方々がいらしゃったことは、一生忘れられません。

この日は、日本被団協の会員でらっしゃる95歳の方による演説もありました。奇しくも、ノーベル平和賞を受賞された同じタイミングでお話を伺えることとなりました。

実際に体験された方よる音楽で平和を伝える実話は、胸に刺さるものがあります。

第2部では、雰囲気明るく変え、『今を生きる希望』をコンセプトに、主催者の方ご意向により組合せられたヴァイオリニスト・高雄敦子さん、そして、クラシカルクロスオーバー歌手・田島玲子さんとのトリオとデュオでお届けしました。

高雄さんと田島さんは、会場の皆さまを明るく引き込むトークと演奏で盛り上げられ、とても華やかに会を終えることができました。

第1部とは対照的にお二人の包み込むような明るさに救われた思いになりました。

如水会館『戦没学友の碑』
若くして戦地へ向かわれ
戻ることの無かった方々のために

会場の如水会館の敷地には、戦没学友の碑があり、当日はお花も添えられました。

過去があり、今があり、未来がある。

先代の方々を想いながら、未来への平和にも向ける祈りを音楽で捧げた日でした。

ピアニスト 吉村直美
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