社会人芸大生2年目を終えて part2
年度末をむかえ、冬期の成績も確定。19科目・36単位を修得できた、怒涛の2年目を振り返っています。
▼part1はこちら
●秋期(10~12月)
★ 履修科目数の自己最多記録を更新!
これは本気で頑張らないと、次年度の卒業に間に合わない!マズい!と、腹をくくり追い立てられるように過ごしまして、この期だけで 7科目14単位 修得できました。
3か月ごとに期が区切られてますが、実際のところ、毎月締切があります。具体的にはこんな感じに。
まず10月末の締切までに、だいぶ苦戦した『美学概論』のレポート課題(1600字×2テーマ)を提出し、アートライティングコースの専門科目(40〜60分前後の動画講義3本×3章を視聴したうえで、調査やフィールドワークしつつレポート執筆)をプレ提出×2科目。
11月末の締切までに、アジアやヨーロッパ、近現代の芸術史講義(それぞれ200ページ前後の教科書を読みつつ、動画講義/1章あたり計20分前後+章末テスト×15章→全視聴後にレポートのお題が登場)のレポート試験を、4科目。
加えて、10月末に提出したコースの専門科目のレポート2本は、一旦講評が出るので、それをふまえて推敲後に本提出。
そして12月上旬の締切までに『美学概論』の単位修得レポート試験60分。もちろん試験前には、事前にシラバスを読み込んで、想定されるテスト問題について勉強&2000字程度のレポートを下書き×5案分を準備・・・。
と、こうして書いてみると、読むのがややこしいくらいの内容とボリュームですね。
『美学概論』は予習しても大変でしたが、コース専門科目で批評を取り上げた科目も相当大変でした。指定のテキストも参考資料も結構読み込んだのですが、要点を掴みきれなかったです・・・単位もらえたけど ギリギリの点数でした。
しかもこの期間中は、レギュラーのお仕事に加えて、
静嘉堂文庫美術館でのインタビュー取材&原稿執筆や
休館前の日本民藝館と旧前田伯爵邸、トーハクの『桃山展』も前後期で2回観に行ってます(さすがにSNSに投稿する余裕と元気は皆無でした・・・)
★常設展レビューサイト『これぽーと』の取材・執筆
こんなカツカツスケジュールの最中になってしまいましたが、しっかり向き合いたかったのが、この『これぽーと』での執筆。
大好きなサントリー美術館について、コレクションの企画展2本だけでなく、美術館そのものについてもあれこれ取材の上、レビューを書かせてもらいました!
そもそも『これぽーと』とは、全国各地の美術館の常設展・コレクション展を、有志が批評していくWebメディアです。2020年5月頃に、Twitterでメディア立ち上げの告知や執筆メンバーの募集があり、8月末にサイトがローンチ後、毎週更新されています。
現在は展示の批評だけでなく、ミュージアムグッズやカフェなどについて書かれた記事もあります。
わたしはもともと、全国の美術館・博物館そのものの良さをもっと伝えたい!と思っていたこともあり、縁あって6月から参加させていただいていました。
どの美術館の批評をするか、は、基本的に書き手に委ねられてます。
執筆メンバーは全国各地にいて、それぞれ地元の美術館について書いてます。
大学での勉強や仕事ではないところで、自分の書いた文章を、藝大大学院で学んだ方に添削してもらったのは、非常に新鮮かつ学びの多い体験でした。
★『これぽーと』がご縁で、雑誌『アートコレクターズ』にも!!!
クリスマスの日に発売された雑誌『アートコレクターズ』。
編集部から、「コレクション展に潜む、自分だけの「名品」を探せ!」との企画で、これぽーとメンバーに執筆依頼があり、僭越ながらわたしも参加させていただきました!!!
『アートコレクターズ』では、日本画特集が1月号の恒例企画なので、非常にありがたく、貴重な機会でした✨
この原稿の締切が、11月末の怒涛のレポート提出&試験勉強と重なっていて、ほんと辛かったです。が、頑張っていると良いこともありますね。
それにしても振り返ってみると、我ながらずいぶんと欲張って頑張りましたね・・・このnoteの更新頻度も、これまでの半分に減らしておりました。
おかげさまで、なんとかなって良かったです、ほんとに・・・。
★椅子、本当に大事!!!
デスクはすでにあったものの、椅子はこれまで、家族と共有してました。
が、このタイミングでついに、欲しかった高級ワークチェアを購入しました!!!格段に作業効率がアップしたことは言うまでもありません。
ちなみに選んだのは、会社員時代に使っていたオカムラのシルフィー。
自分で値段を調べて驚愕しましたが・・・椅子はデスク以上に大事なので妥協できず。欲しい仕様で状態のいいユーズドをついに発見し、ポチリました。(高級椅子の快適さを知ってしまうと、やはり戻れない・・・)
シルフィーは高機能・高コスパで、とても人気があるモデルだそう。納得です。デザイナーさんのインタビュー記事にも、ぐっときました。椅子のデザインって、本当に本当に、奥が深いですね。
●冬期(1~3月)
★ 無事に開催!博物館実習3
開催されるのかハラハラしていた、学芸員課程の最後の実習が、1月半ば、都内で無事開催されました。本当に良かった・・・。
先生方や、夏の京都で一緒だった方々との再会も、とても嬉しかったです。
そして誰かとゆるく一緒に展示を巡るとか、本当に本当に久しぶりすぎて、単純に楽しい&嬉しい。
実習は、金~日の丸3日間、朝9時から18時前までみっちりの日程なので、連日へろへろに疲れましたが、キャンパスで講義を受け、グループワークに取り組んでプレゼンして、と、充実していました。
これにて、計11日間に及んだ全ての博物館実習は終了。
あとは学芸員課程の必修科目をもれなく修得し、卒業できれば!無事に学芸員の資格がいただけます!!! 目指せ!卒業!!!
★ なんだかわかんないけれど 毎日 猛烈に時間がない
ついに”風の時代”が到来したからなのか、もうびっくりするくらいに毎日があっという間。なぜこんなに慌ただしいのか不思議なくらい、光の速さで1日が終わっていきました。
その上、観に行きたい展覧会や映画が目白押し。スケジュールとにらめっこし、隙あらば出かけようと思って科目履修を頑張るのですが、なかなかはかどりません。
秋期と同じ科目数くらい履修するつもりでしたが、一歩及ばず、結局、アートライティングコースの専門科目を2科目4単位、芸術史講義が3科目6単位、そして学芸員実習の1単位で、合計6科目11単位でした。
それでも、今このタイミングでしかできなかったことは、いろいろとできたので、良しとします!
例えば、虎屋さんに取材させていただいたインタビュー連載をはじめ、
夏に見逃して後悔していた、小田香監督の映画『セノーテ』や、
近現代の芸術史講義を履修して興味を持った、環境芸術家のドキュメンタリー映画『クリスト ウォーキング・オン・ウォーター』
坂東玉三郎さんが本当に美しすぎた、シネマ歌舞伎『阿古屋』も観られましたし、表参道のスパイラルで行われた向田邦子さんの展覧会も、
行けないかもと諦めかけていた『分離派建築会 100年展』も、行ってみればものすごく好みの展示内容&ビジュアルだったので、ぎりぎり間に合って本当に良かったですし、
もちろん、石岡瑛子さんの展覧会も!(都現美もgggも2回ずつ!!!)
結局、この3月までに、他にも15箇所前後、展覧会を巡ることができました。あと、2年振りのアートフェア東京にも!!!
・・・我ながら、よく出かけたものですねぇ。誰も誘えないから、自分の都合さえつけば、万全に対策の上、さくっと出かけておりましたよ。
●まとめ&新年度にむけて
★1年目以上に、駆け抜けた1年
科目履修のペースやコツを掴んだ2年目。むやみに外出もできず、実家に帰省もできず、在宅勤務になったメリットを最大限に活用し、ひたすらひたすら健康でいることを心がけ、机に向かって学んていた感覚があります。確実に、1年目より勉強時間が増えました。
夏の京都で過ごした10日間も濃かったなぁ。
文字通り駆け抜けて、本当にあっという間でした。世の中は様変わりしましたが、わたしは存分に活かし、楽しみ尽くした感すらあります。恵まれてると思います、ありがたい限りです。
★書籍を購入する量とペースが圧倒的に増加
展覧会の図録はもちろんのこと、科目履修のための参考資料、履修して興味を持った分野の書籍、改めて学びたくて手に取った書籍などなど、本をとにかく増やした1年でした。
高単価の図録を買う頻度が上がってくると、3,000円の書籍でも価格をあまり気にせずに買うようになってきて、最近ではもう、本の値段を見ずに買うようになってしまいました・・・
本だから、まぁいっか、という・・・ 慣れって恐ろしい・・・!!!
もちろん、全てを読み切ってはいません。90%は積ん読です。でも、いいんです。手元にあることが大事。読みたいときに読めることが大事なのです。家族も本好きなので何も言わないですが、物理的スペースにちょっと難ありかもですな。(基本、紙の本しか買ってません)
そしておかげさまで、こちらの記事も、たくさんの方に楽しんでいただけたようで、ありがたいです。6月末にも書く予定ですので、お楽しみに。
★ちなみに卒業要件ってどうなってるんだっけ?
コースのみの履修で3年次編入の場合、卒業に必要なのは62単位以上。確かにこれだけなら、年15科目/四半期で3〜4科目ペースなので、最短2年の卒業は可能ですね。
学芸員課程の履修を追加すると、13科目26単位+スクーリング3科目3単位が上乗せされます。つまり、88単位+スクーリング3科目3単位に!(仕事しながら2年でやるのは・・・自分があと2人くらい必要そう。)
ただし、わたしの場合、所属コースの必修3科目6単位が学芸員課程と重複しているので、実際は 82単位+スクーリング3科目3単位 です。
で、いま残っている必修は、14科目28単位。
計算した訳ではなかったのですが、ちょうど残り3分の1でした。
だたし実際には、最後の冬期は卒業制作の1科目のみに専念したいので、春~秋の3期で13科目26単位をきっちり終えないとなりません。
しかも、夏の1期しか開講しない科目が、なんと4科目も残ってます。
幸いこれまで単位を落とした経験はなく、ちゃんと真面目に取り組めば結構なんとかなりそうですが、夏に1科目でも落としたら、卒業も落としてしまうのですよね・・・
地味にギリギリです。3年目も、いい緊張感が保てそうです(笑)
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何はともあれ、明日から新年度✨ 編入して3年目を迎えます。
ひとまず4月からのnoteは、再び5と0のつく日に更新予定です。
4月最初のnoteは 4/5(月)に。
駆け抜けた2年目をふまえ、3年目はどう過ごそうかなぁ、と、年始あたりからずっと考えてきたことがあるので、改めてまとめたいな、と思っています。必修科目のレポート全文公開も、また近いうちに。
引き続き、編入3年目の社会人芸大生の日々を、このnoteで書いていけたらと思っていますので、お読みいただけると嬉しいです。
記事を読んでいただきありがとうございます。いただいたサポートは書籍購入などに使わせていただきます。何よりそんな広く優しい心をお持ちの方には きっといいことがあるはず✨メッセージも合わせて書いていただけたら必ずお返事いたします✏︎