コナス 抗がん剤5回目
1月21日、抗がん剤治療が
1クール終了したコナスは
残念ながらお腹の腫瘍には
効果がなかったとわかり
どん底の気持ちで家に帰ってきました。
もう、無理なのだという
諦めの気持ちしかなく
考えることは
悪い方へ、悪い方へ。
その日の夕方、いつものように
お薬を飲ませたら
口からポロリと白いものが。
歯でした。
歯も、取れてしまった。
それも私の気持ちを沈めてしまい
泣くことしかできませんでした。
次の土曜日までに食欲が戻らなかったら
もう見守ることしかできないんだな。
週が明けて、自分の夕飯に使う
「かつおぶし」を開けていたら
コナスが飛びついてきました。
一生懸命、匂いを嗅いでいます。
人間の食べ物だから
体に良くないしあげられないな・・
でも食べたいなら、少しだけ
あげてみようと思い、
カリカリにほんの少しだけ
ふわっとかけてあげたら
ものすごい勢いで食べ始めました。
あ!食べてる!
かつおぶし、いけるかも!
翌日さっそく猫用のかつおぶしを購入し
ウエットとドライに混ぜてあげたら
元気だった頃と同じ勢いで
しっかり食べてるコナス。
逆に
こんなに食べて大丈夫かなと
思うほどでした。
そうして28日の診察の日まで
しっかり食べてくれていたコナス君。
ウエットフードも色々と
替えてみて
とても良く食べてくれるものが
見つかりました。
これは別の記事で書きたいと思います。
でも。
金曜日に
体重、増えてくれてるかなと
恐る恐る測ってみたら
4.5キロが4.2キロに。
奈落の底に突き落とされた気分。
1月28日 土曜日。病院。
この1週間のことを話してから
「今回の血液検査の結果が悪かったら
もう抗がん剤は受けません」と
伝えました。
血液検査の結果は異常なし。
ですがお腹の腫瘍は残っているとのこと。
「先生、こういう場合
どうしたらいいのですか?
どうすることがいいですか?」
「コナス君は毎回、副作用も
全然といっていいほど出なかったし
血液検査も毎回
数値が悪くなることがなく
至って大丈夫なので
とても強い子だと思います。
下痢や嘔吐の副作用が出たり
何よりも食欲が無くなって
血液検査の数値が悪くなってしまう子が
多いんです。
食欲も戻っているなら
僕は抗がん剤をすべきだと思います。
ご飯を食べている今、
抗がん剤を止めたら
また首のリンパに、がんが飛ぶと
思います」
「でも、食べていても
体重が落ちてしまっているのに
大丈夫なんでしょうか」
「がんが栄養を取ってしまうので
体重はどうしても落ちてしまいます。
食べているなら、体重のことは
今は考えないでください。
食べる→抗がん剤なし→がんが増える
食べる→抗がん剤使用→がんの増殖を抑える
ということです。
抗がん剤は痛み、苦しみも
取ることにつながります」
「歯も、取れてしまいました」
「抗がん剤は特に口の中を荒らして
しまうんです。
人間でも抗がん剤を受けるときは
口腔ケアをしてから、なんですよ。
コナス君は歯も弱ってきていますし
残念ですが、仕方がないです。
でも食べることに支障はないですからね」
「そうなんですか・・
では、今回は先生がそうおっしゃるなら
抗がん剤を受けることにします」
「毎週、毎週、それこそ毎日
色々と考えて、つらいのはわかっていますよ。
でもコナス君、頑張ってるみたいだから
もう少し僕たちも頑張ってみましょうか。
でもいつか
『ここでやめる』日は来ると思います。
それは
『自力で食べられなくなったら』という
ことにして
そこからは落ち着いて
症状に合わせたお薬で緩和ケアをして
いくのはどうですか」
医師の
毎日のように考えて
つらい気持ちになってるのはわかると
いう言葉に救われましたし
食べなくなったら、やめよう、と
心の中でキリをつけることも
できました。
あとはもう
コナスに任せます。