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伝わる気持ち

以前書いた
「コナス 旅の準備」を
アップしたあと数時間後に
コナスは旅立ったのですが
旅立った、というより
「旅立てた」のだと思っています。

コナスは最後の1週間
本当に体が楽そうだったので
治療については
何も後悔をしていません。

でも
「何もせずに見守る」こと
「何もせずに見送る」こと
・・・自分との戦いでした。

お薬を飲ませれば
食欲の出る注射をすれば
点滴で水分を入れれば
強制給餌をすれば
もっと抗がん剤を打てば

違う。
それは違う。
そうすることで
私が安心できるだけなんだ。
コナスに薬を入れることは
私の精神安定剤じゃない。
コナスの体のこと考えて。
人間が勝手なことしたらいけない。
耐えて、私。負けないで。

コナスの闘病中は
なんとかしんどくないように
苦しまないようにと必死でしたが
それと同時に
「逝かないで」「死なないで」
いなくなったら耐えられない
私も一緒にいってあげたい
虹の橋なんて、ない
そんなの嘘だ
私が死んだってたぶん
どこにいっても会えない
こなちゃん、いかないで

そんなことばかり考えて

コナスを抱いて
背中を撫でながらこのまま
時間が止まればいいのにと
泣いて泣いて
泣き続けていました。

つらくて仕方がないときに
我慢ができず
昔お世話になったペットシッターさんに
気持ちを聞いてもらっていたとき
彼女が
私に言った言葉です。

「頑張ってと言うと
頑張っちゃいますよ。
死なないでと
泣いてばかりいると
コナスくんは
そんなママを見るのがつらいですよ。
いつ逝っても大丈夫だからね、
ママは絶対にそばにいるよ、
大丈夫だよ、って
言ってあげるように
してください。
飼い主さんの
言葉も、気持ちも
猫はちゃんとわかっているんですよ」

いつ逝っても大丈夫だなんて
そんなこと
言えるわけがない。
逝ってほしくないのに
無理をしてそんなこと言えるもんか。

そう思っていました。

だけど最後が近くなり
とても穏やかにウトウトとしている
コナスを眺めていて
ふうっ、と気持ちが落ち着き
その思いを「旅の準備」という
タイトルで
ここに書いて公開して。
ホッとお茶を飲んでコナスを見つめて。

そうしていたら
コナスは穏やかに
旅立っていった。

ママ、逝くね、って。
きっと安心したんだ。

ママのいない時に
逝かないでねという
約束も、守って。

「自分も一緒に行くなんて
言ったら
『ママ、そんなんじゃダメだよ!
ボク逝けないよ!』って
コナスくん頑張っちゃいますよ。」

確かにちょっと・・・
ちょっと頑張らせちゃったかなあ。
ごめんねコナス。

気持ちも
言葉も
言葉にできない大きな愛情も
必ず、伝わっています。
本当に、伝わっています。
本当ですよ。