院内処方薬との薬物相互作用による副作用出現の可能性を鑑み減量提案した症例

院内処方の内科と院外処方の心療内科通院中の患者さん。
ある時、頻脈(脈拍120/min以上)で不安になり別の内科受診され、初診時は経過観察との事で投薬無し。
その数日後も頻脈が治まらず再受診され、メインテート5mgが処方。
その旨ご本人から連絡頂いた。処方元に現在服用中の薬は全て伝えており、その医師からは「併用問題ない」と聞いているとの事だった。
心療内科からの処方はデプロメール50mg・パキシルCR25mg
CYP3A4・CYP2D6関連かぁ・・・ 
なんか嫌な予感がしたが、メインテートの尿中未変化体排泄率約50%(腎機能別薬剤投与方法一覧)だから、CYP3A4・2D6寄与率は高くないから、大丈夫かなぁと思いつつも、何があるかわからないので、患者さんには「何か気になる事があったら連絡してほしい」とだけお伝え。
その数日後再び患者さんより、連絡あり。
夕方の収縮期血圧が100mmHg、脈拍70/minに低下。服用開始して数日でここまで低下したため身体は楽になったとの事だったが、このまま継続して良いのかどうか不安になったため、連絡して下さったのだ。
確かに・・・効果あるにしても早い。血圧低下しているにも関わらず、脈拍低下しているし・・・ メインテートによる可能性高いのでは・・・
ご本人には、いったんメインテートを中止していただき、翌日には受診して頂くようお伝え。処方元には、診察がスムーズにいくようにこちらからその経緯を報告する旨も合わせてお伝えした。
でもって、処方元にトレーシングレポートで情報提供するわけだが・・・

ここから先は

1,585字

¥ 100

この記事が気に入ったらチップで応援してみませんか?