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全国初のカラマツ材を活用したCLTパネル工法住宅「しりうち地域産業担い手センター」(知内町)

 北海道渡島総合振興局です。

 令和4年10月、鈴木知事は知内町にある「しりうち地域産業担い手センター」を訪問しました。今回は、地域産業の担い手確保対策の拠点として整備された「しりうち地域産業担い手センター」について紹介します


担い手確保に向けて

 知内町は渡島南西部に位置する町で、農林水産業が盛んです。特に、牡蠣とニラが有名で、毎年2~3月には「しりうち味な合戦の陣 カキVSニラまつり」が開催されています。
 町では、近年、人口減少が進み、特に生産年齢人口の減少が著しいことから、地域産業の維持発展に向け、担い手の確保が急務となっていました。
 こうした課題を解決するため、様々な地域関係者が連携し、全産業の担い手対策を協議する「知内町地域産業担い手対策連絡協議会」を平成30年に設立。さらには、町外から新たに担い手となる方々を受け入れる拠点として、「しりうち地域産業担い手センター」を開設しました。

カラマツ材を活用したCLTパネル工法を採用

 このセンターは全国ではじめて、カラマツ材を活用したCLTパネル工法で建てられました。CLT(Cross Laminated Timber)とは、繊維方向を交差させた板を何枚も貼り合わせて作った板材のことで、軽量であるほか、優れた耐震性と耐火性を持ち合わせています。
 CLTは、中高層建築物の木造化を可能にする新たな材質として世界各国で普及していますが、国内での活用例はまだ少なく、林業の振興に取り組む町の積極的な姿勢がこうしたところにも現れています。

玄関の吹き抜けは光を取り込み、木のぬくもりを感じられます

充実した住環境

 センターには、居住用に5室(単身用3室、世帯用2室)とコミュニティスペースが備えられており、町内での新規就労に向けた研修による利用のほか、学生が農林水産業の研修や体験を行う際など、様々な用途に利用できます。
 利用料金には水道光熱費が含まれるなど、入居者は少ない負担で利用することができるほか、生活に必要な家具や家電製品が備え付けられており、より快適で満足感が高い暮らしを体験してもらうための工夫が凝らされています。

内装は統一感があり、落ち着いた雰囲気です

センターを軸とした担い手育成

 こうした充実した住環境のもと、入居者は町内企業や農業法人等での就業体験などを行うだけなく、住民との交流を通じて町での日常生活も体験することができます。
 実際に、センターを利用して移住された方には、このセンターでの入居体験により、町での今後の暮らしをイメージできたことが、移住の決め手になったと話される方もいました。5年間で入居した約15組の大半がその後町内に定住しており、町への移住・定住、そして担い手確保対策で大きな役割を果たしています。
 町では、こうした大きな成果を上げている「しりうち地域産業担い手センター」を中心に、新たな担い手の確保を進めています。


 北海道では、鈴木知事が地域の創意工夫ある取組を直接お聞きし、道の施策に反映するとともに、広く発信していく「なおみちカフェ」を実施しています。
 今回ご紹介した、なおみちカフェの様子は、以下のリンクからご覧いただけます。

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