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【驚異の再生医療~培養上清が世界を救う~】③

見て頂き有難うございます。【驚異の再生医療~培養上清が世界を救う~】の本を読んで上田実さんの医者としての病と向き合う姿や戦い、そして奇跡の薬 幹細胞培養上清との出会い、たくさんの実験の様子が書かれているこちらの本に大変感動いたしました。本当にたくさんの病気が治る日を私も感じることが出来、世界中から病気がなくなる日を信じて幹細胞培養上清を応援する気持ちでいっぱいです。そんなこの本を私なりに要約してみました。よかったら読んでみてください。

第3章 iPS細胞


 ES細胞と同じ万能細胞を肌などの体細胞から人工的に作り出したのがiPS細胞です。ES細胞とは人間の体の受精卵であり、この受精卵を使って作られる万能細胞がES細胞と呼ばれる胚性幹細胞です。

 多くの場合、ノーベル賞受賞まで20~30年かかりますが京都大学の山中伸弥教授らがマウス皮膚細iPSPS細胞を作る実験に成功し、たった6年でノーベル賞受賞となりiPS細胞のもつインパクトを世に示しました。

【万能細胞で臓器 丸ごと人間丸ごとは再生できる?】


私たちの体は約37兆個の細胞で生命が維持され、大きくは成熟細胞と幹細胞に分けることができます。

成熟細胞とは、皮膚のアカとなる部分で、外部からの刺激などを防ぐバリアとして働く専門性を持ち、古くなると、アカとして体から剥がれ落ちていきます。そして、すぐさま、皮膚の幹細胞は細胞分裂して新しい細胞を供給します。

この時、皮膚の幹細胞は皮膚しかなりません。こうした幹細胞は組織幹細胞と呼ばれています。

組織幹細胞は、皮膚なら皮膚、心筋なら心筋をひたすら作り続けます。
しかし、いくつかの幹細胞はある程度の制約幅がありますが、多くの(種類の)細胞を作り出すことができます。
 例えば、代表的な幹細胞である間葉系幹細胞は、骨、神経、血管などの細胞に分化することができます。再生医療に利用されてきたのは、この間葉系幹細胞です。

一方、iPS細胞は、分化できる細胞に制約がなく、理論上、どのような細胞にでも分化することができます。これは、これまでの再生医療の常識を覆すと大きな注目を集めました。iPS細胞は別名、万能細胞と呼ばれています。

しかしながら、あらゆる種類の細胞を作ることができると言うことに過ぎず、臓器や組織を丸ごと作る能力はありません。
 人体のすべての部品を作れる可能性はありますが、いきなり人体を作ることができません。人類は遥か手前の段階にしか到達していないと言う謙虚な気持ちを忘れてはなりません。

【ヒトES細胞には、2つの問題があります】



 これまで、多能性幹細胞のチャンピオンは、ES細胞と考えられていました。胚性幹細胞と呼ばれ、胚から作られます。これは受精卵が数回分裂して100個程度の細胞の塊になったものをいいます。

 発見者のイギリスのマーティンエバンス博士らは、2007年にノーベル医学 生理学賞受賞しています。ジェーム ストムソン教授らがヒトES細胞の樹立に成功。1996年にイギリスのロスリン研究所で、クローン羊が誕生。

 しかし、ヒトES細胞には、2つの問題があります。1つ目は不妊治療等で使われずに破棄される胚から作られ、移植後の拒絶反応の問題がつきまといます。
 また、もう一つは、人間の胚に対して、人の手を加えることの倫理上の問題を含むことです。

そのため、世界的にヒトES細胞の臨床研究や知見には強い規制がかけられています。


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