『茶杓から色気を感じる?衝撃の1日。自作することで見えたもの。』
お茶会に参席するたび、
色々なお茶杓に出会って来ましたが…
よほど特徴的なもの以外、
お茶杓のどこを見て良いやら…
どのように味わって良いやら分からない。
それが正直なところでした。
ところが!
そんな私が!!
奈良県は生駒市高山を訪れた時に
目からウロコが落ちるような経験をしたのです。
まさに私のお茶人生を変える1日。
その日の前と、後では
茶杓の見え方が180度、変わりました。
お茶杓のプロに教わる「茶杓作りの会」。
お邪魔したのは伝統工芸士、
三原啓司さんの“竹工房三原”です。
なんと!
茶道のお家元から
直々にお茶杓作りをお願いされるという凄い方!!
とは言え、
三原さんはとても親しみ易く優しい先生です。
まずは自分で作る茶杓の竹選びから始まります。
…が、これが!
ド素人の私には
何をどうやって選んだら良いか分かりません!
数ある棒状の竹の中から好きなものを選べますが…
それらの竹は…
なんと!
50年も寝かした“白竹”から
200年前の“すす竹”、値打ちの高い“しみ竹”まで!
素晴らしい竹ばかり。
どうしましょう…
失敗は許されません。
節の部分に特徴のあるものを選んでみました。
さーて!!
この竹が、
どのような茶杓に生まれ変わるのでしょうか?
まずはお茶をすくう部分、
櫂先(かいさき)に“ため”を作ることから始まります。
簡単に言えば、
火で炙って竹を曲げるのですが!
これが、とても難しいのです。
三原先生の指導の下、
一人一人トライ!
すみませんっ(^◇^;)
凄い顔をしています。
1本目、2本目は…
なんとか成功しましたが!
ポキっ!
調子に乗って力を込め過ぎたようです。
簡単に折れてしまった3本目。
結局、4本ほど上手く曲げられました。
そして、1本1本、丁寧に削って行きます。
プロの方が使う彫刻刀を使わせて頂ける有り難さ!
私は華奢な茶杓が欲しかったので
薄く細く削ってしまいましたが…
先生の修正する余白がなくなりそうで、
途中でストップをかけられてしまいました(^◇^;)
とほほ。
ある程度、削れて来ると…
先生が仕上げて下さいます。
ところが!
先生の手にかかって戻って来た茶杓は…
えーえーえーっ!
これが、私のーーー???
と、二度見するくらい
「似て非なるもの」に大変身!!
私が選んで、曲げて、好き放題に削った
竹の断片が…
驚いて腰を抜かしそうになるくらい、
素敵な茶杓に
生まれ変わったのですーーー(@_@)
ぬぼーっと真っ直ぐだった竹の棒が…
見て下さい!!
くびれるところは繊細にくびれ、
ふわっと心地良いソリがついて、
胸がキュンとするフォルムに大変身しちゃいました♫
ぼん、きゅっ、ぼんっ♫
まさに女性の身体のように見えて来るから不思議。
茶杓から“色気”まで感じるようになりました。
いやんっ☆
4本とも個性豊かな
素晴らしい茶杓ではありませんか!!
腰の部分が山のような形になる“蟻腰”の茶杓まで
作り込んで下さいました(T_T)
なんと、有り難いことでしょう。
茶杓の薄さやしなり方、はかないカーブのつき方…
そのバランスの違いで、
天と地の差が出ることが、
素人の私にも分かるようになりました。
三原先生は、まさに天才。
棒状態の竹を見ただけで、
ベストのフォルムが頭に浮かんでいるようです。
天才がちょっと触っただけで…
竹の断片が素晴らしい茶杓に生まれ変わります。
いやぁ、凄いです。
その手捌きや技術を目の当たりに出来て
幸せな時間を過ごすことが出来ました。
早速、家に帰って、
我が家の名もないお棗に乗せてみます。
三原先生が…
「棗や茶入れの上に乗せた時の姿も考えて
棗に沿うように仕上げました。」
と仰っていたからです。
いやぁ、完璧!!
しばらくはお茶杓を持ち歩いて、
磨く暮らしになりそうです。
良い艶が出るように
愛情を込めて( ^ω^ )
三原先生、本当に有難うございました!!
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