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私が支配人になった理由は「ホテルのすべてが好きだから」

この度、神奈川県の湯河原町にあるThe Ryokan Tokyo YUGAWARA にて支配人として働かせていただくことになりました。
支配人に選んでいただけたのは、たくさんの方のサポートのおかげです。本当にありがとうございました。

私は株式会社リクルートスタッフィングから転職し、現在は HOTEL SHE, OSAKAに勤務しています。フロントスタッフとしてゲストの方へ接客を行うだけでなく、外部コンサル案件のPMや、人事として研修の作成を行っています。

経歴や転職の経緯はこちら。


そんな私が支配人を志望した理由それは、

「ホテルのすべてが好きだから」


支配人になるこのタイミングで、私がホテルに対して感じていることを、様々な立場から私の人生の中で「ホテル」と関わった経験を振り返りながら記しておこうと思います。

(※支配人総選挙については別記事で執筆予定なのでこの記事では触れていません。ご了承ください。)


ゲストとしての私とホテル

人生を振り返ると、大切な場面や心があったかくなる場面にはいつもホテルがあった。


漁師の慰安旅行で行ったホテル。
記憶の中で一番古い「私とホテル」との記憶。漁師の家に生まれた私。幼い頃は親に連れられ旅行に同行していた。船員さんみんなで夜遅くまで宴会をしていた。酔っ払ってもホテルだからすぐ寝れる、とみんなが安心しきってその時を楽しんでいた。ホテルは心置き無く楽しめる場所。

毎年恒例の家族旅行で行ったホテル。
家族5人だったのが気づけば兄夫婦、姪っ子も加わった。いつでも誰とでも通いつづけられるので、いつ行っても「なおみが、小学生のときここでこんなことがあったよね〜」と思い出が蘇りつづけることができる。ホテルは毎年思い出を通して関係性を見つめ直せる場所。

大好きな友達の結婚祝いサプライズをしたホテル。
素敵な空間でみんな精一杯のおしゃれをして、部屋を飾り付けて、動画も流して、ケーキも準備して。笑い声が大きく、おしゃべり好きな私たちが周りも気にせずお腹を抱えて笑ったり、号泣したり、朝まで語りあうことができた。ホテルは空間をカスタマイズできる場所。

合宿で行ったホテル。
特別な空間で普段思いつかないことも閃いた。普段考えないようなことをみんなで考えた。たくさん頭を使った後にたくさんはしゃいだ。ホテルは普段思いつかないことを考えて、実装できる場所。

大好きな人と大喧嘩をしたホテル。
飛び出したかったけど夜中で部屋にいるしかなくて、仕方なく話し合って、お互いの価値観を深く知れて絆が深まった。ホテルはお互いのことを深く知れる場所。

月末、仕事を消化するために泊まった会社の近くのホテル。
夜遅くまで働き、翌朝早くて頑張れないかもしれない月末は、会社から徒歩5分のホテルに泊まり、納期が迫っている大量の仕事を終わらせた。ホテルだから集中して終わらせることができた。ホテルは能力を出して、いつもよりがんばれる場所。

将来のことを考え直すために一人で泊まった山奥のホテル。
日常生活から離れて時間を過ごすことで気づけたことがたくさんあった。ホテルは自分を見つめ直せる場所。

上に書いただけでも、ホテルに対してたくさんのニーズがあって、
それを満たす用途がある。


ホテルだからできることがたくさんある。


会社のビジョンである「ライフスタイルにおけるあらゆる意思決定のシーンで選択肢の多様性にあふれた社会を作る」

本当にそれを体現できるのがホテルだな、と自分がゲストとしての経験を通して強く感じている。


アルバイトとしての私とホテル

高校生の時、家から徒歩5分の旅館でアルバイトをしていた。

毎回出勤の度に裏口から入り、最上階にある更衣室に辿りつくまでにたくさんの人と挨拶をした。それくらいとても多くの人が働いていた。

ひたすら客室の清掃をしたり、料理の配膳をしたり、
地元のおじいちゃんとペアで客室の布団敷きをこなしていた。

広い旅館だったので、階段で階を移動するたびに、
客室、宴会場、温泉といった空間を移動するたびに、まるで別空間にワープしたように感じられた。こんなにたくさんの世界が1つの建物に詰め込まれていることへの驚きと感動を今でも覚えている。

そしてそれと同時にそれぞれの持ち場で働くたくさんの人を見て、それぞれの部門が全力を出して、ゲストに素敵な体験を提供していることに感動した。

「総力戦だ」

幼い頃から文化祭や体育祭など全員で力を合わせて行う学校行事が大好きだった私は、近いものを感じてとても引き込まれた。


社員としての私とホテル

社員として働いていても、ゲストとして感じていた「ホテルの多様性」の魅力、アルバイトの時に感じていた「総力戦」な印象は変わらず、むしろそれらの魅力への思いは強くなった。

ホテルの多様性

様々な用途で来てくださるゲストの方に出会った。仕事目的で来られる方。サプライズをされる方。1人で集中するために来られている方。ホテル貸し切りでイベントを実施される方。特にL&Gでは様々なプランやイベントを生み出すことを通して、今までホテルが一般的に使われていなかった利用法を提案している。自社自体がホテルの多様性を広げているところがとても好きだ。


総力戦

L&Gという、それぞれがスペシャリティを持つメンバーの強みが発揮され、最高のアウトプットができる瞬間が最高だった。

社員としてホテルで働いて新しい気づきだったこと、それは「総力戦」とは、ホテルで働く人間の間だけでの関係をさすことではないこと。

「ホテルで働く人だけでなく、ゲストの方も、一緒に来られる方を幸せにしようとしている。」

サプライズプランの準備しているとき、予約された方の同行者への思いを聞く時、事前にプレゼントを届けてくださった方に、「サプライズなのではじめてのふりをしてください」と言われ、はじめてのふりをして再度案内をするとき。「ゲスト自身も巻き込んでの総力戦」だな、と感じた。

外部の方から「こんなイベントをしたいんです」と言われた時もその方達を巻き込んだ総力戦だな。と感じた。みんなが社会やゲストに何かしらの価値を提供しようと動いている。

支配人としての私とホテル

今まで書いてきたのが「ホテルのすべてが好き」な理由だ。そりゃ泥臭いことや大変なこともたくさんあるけれど、好きなのだ。支配人としてもっともっと魅力を強めていきたい。働く仲間とそれぞれの強みを活かして価値提供していく。

「総力戦」でゲストの方に価値を提供するために、
思いをもった外部の方とも一緒に様々なことに取り組んでいければと考えています。

何か素敵なことを一緒にされたい方がいらっしゃいましたら、杉本までお気軽にご連絡をお待ちしております!twitterのDMやHPのフォームからお気軽に連絡をお待ちしております^^

The Ryokan Tokyo YUGAWARAは東京から1時間30分です。

最後に、私の人生におけるホテル

ここからは独り言だと思って読み進んでいただけると嬉しいです。

私は人生でずっと「手段を目的として」生きてきてしまっていました。
その時々では目の前の目的に向かって、全力で生きていましたが。

当時はそれが何かすら分かっていなかったですが、学生時代は「いい就職」をするためにそれなりの大学に入り、学部内で1番厳しいと言われるゼミに入り、交換留学をし、学生団体を立ち上げたりしていました。

その後大手企業に就職をし、1年目からありがたいことに表彰をしていただいたり、それと並行して副業をしたりしていました。

いつも全力で目の前のことに取り組んでいましたが、それは「何かしたいことが見つかったときにできるようになるため」でした。「手段を目的として」生きていたのです。

今私はこの会社で働かせていただいていることに対して「違和感」がありません。

それは「今やっていることそれ自体を目的として働けている」実感が確かにあるからだと思います。

それは、私が大好きな空間を、幸せの感度の合う仲間と、良いと思うものを求めて、働くことができているからです。そしてその環境の中で、私たちにしか出せないものを作り出していけていることにとても価値を感じているのです。

会社の掲げる「Be a trigger」きっかけになる。

「総力戦」でみんなの力を活かして社会に対してきっかけを生み出し、ゲストの方に素敵な価値を提供できればと思います。

引き続きよろしくお願いいたします。

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