天井と睨めっこ生活1ヶ月でひとり遊びが上手になった父と希望を持って転院させた家族の想い〜認知症家族介護日記3回目~
こんにちは。
エンディングノートナビゲーター®、終活講師あかさんです。
退院から2週間!1日で2回も救急車に乗ることになった父
介護日記の2回目では「2週間で退院するも敗血症が再発。1日で2回も救急車に乗ることになったこと」についてお話ししましたが、今回は長期になってしまった2回目の緊急入院時の父の様子についてお伝えします。
敗血症ふたたび・・・1日に2度も救急車に乗る
2回目では再度緊急入院を余儀なくされたお話をしましたが、1回目の入院では、自分の不安や妄想を電話で訴えてきた父が、2回目の入院では音信不通が続きました。
入院したのが深夜だったので、次の日には必要なものを持って病院に行き、父の必需品であるスマホも預けていました。
父は年齢の割にスマホが使えるので、自分で必要なことがあれば電話をしてきます。その父が、まったく電話をしてこない。そんなに調子が悪いのだろうか?
電話ができないのではなく、スマホが父の手に渡っていなかった
2度目の入院では、さすがに退院後2週間で再発してしまった敗血症の原因を調べる検査が続きました。
その結果、重度の敗血症に加えて心臓に細菌の塊がついていたこともあり、原因を取り除くための点滴治療が始まりました。3週間は毎日点滴でその菌を除去しないといけないとのことでした。
その間、先生から連絡がないので家族からの連絡を控えていました。何か急変したら連絡が来るだろうし・・と。
しかし、1ヶ月にもなるとあまりにも様子がわからないので、病院に連絡。「携帯を持っているはずですが、電話もできない状態なのでしょうか?」と尋ねると「いえ、カープの試合がみたいのでテレビカードがほしいと言われています」と言われ、拍子抜け!
結局、入院翌日に持って行ったスマホなどに看護師さんが気づかなかった様です。 父はスマホも時計もない中、白い天井と点滴の管、時々訪れる看護師さんや食事を提供してくれる方の呼びかけだけで、1ヶ月を過ごしていたのでした。
天井と睨めっこ生活1ヶ月でひとり遊びが上手になった父
そうなると、父も天井を相手に見えない人に話しかけ、ひとり遊びが上手になるわけですよね。
高齢者が入院すると、どうしてもせん妄が起こります。見えないものが見えたり、聞こえない声や音におびえたり、暴れたり。
父も結構それがひどく、必ずどこかに拉致されるという人です。前回の入院もそれはひどかったし、退院してからも続きました。
そんな中で、コロナが5類に移行することもあり、面会が許される様になりました。 久々に会う父は・・・思ったより元気そうで、ご飯も自分でなんとか食べる様になっていました。
久しぶりに会った父は・・・
1回目の入院時に何もできなくなっていた父からすれば、今後の回復に期待がモテる状態でしたので「リハビリ病院でもう少し元気になって退院してもらおう」ということで、2度目の緊急入院から1ヶ月半後、リハビリ病院に転院することになったのでした。
父のせん妄も、暴力的なものというよりも、見えない同級生と楽し気に話したり、笑ったり。なんだか小さい子の一人遊びを見ているようです。
この様子は、退院した後も結構長く続き、時には同窓会の幹事で大忙しの様子がわかるほど、しっかりと会話をしているときもありました。
とにもかくにも、白い天井だけを眺め、時計もスマホもなく家族と連絡を1か月も断たれた父にとっては、一人遊びをするしかなかったということですよね。
「書いて残す理由と意義がよくわかる! 30代から始めるエンディングノートのつくり方」
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