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同期のかたがたと。

朝夕、自宅の前を近くの高校に通う子供たちが通っていく。
近ごろの子供たちは、男の子も女の子も見映えのする子が
多いなあと見惚れている。小顔できれいな顔つきで、すらっと
背丈もあってかっこよいのだった。
中にはしっかり日焼けをしている子もいて、運動頑張ってるねと
察しがつく。運動にしろ音楽にしろ、子供たちの健気に
頑張る姿は見ていて清々しい気持ちになることだった。
高校時代、陸上部に所属していた。
毎朝学校に着いたら、すぐそばの浅川の土手を
走りまわり、放課後になれば、東和田の運動公園まで
自転車を飛ばして、陸上競技場のトラックを走り
回っていた。そこそこ持久力があったから、もっぱら中長距離を
やっていて、1500mに5000m、駅伝をやっていた。
もうあれから四十年余り。
早朝のノルディックウォーキングで、ときどき運動公園の
陸上競技場まで歩いている。
競技場の芝生の匂いに触れると、今でも当時のことを思い
出すのだった。
先だって、外出先から帰ってきたら、固定電話の
ナンバーディスプレーに、見知らぬ番号の着信が入っていた。
誰だろうといぶかしながら折り返しの電話をしたら、
高校時代、共に走り回っていた陸上部の同期の友だちだった。
思いがけない連絡に、どうしたことかと思ったら、
陸上部の同期会を開こうと思う。ぜひ参加してくれと
いうのだった。同期だった仲間はぜんぶで十人。
短距離をしていたのが四人、中長距離は我が身を含めて三人に、
競歩がひとりに投てきが二人。懐かしい子供の頃の顔ぶれが、
次々と浮かんできた。それから日を置いた十月の祝日、
長野駅前の寿司屋に集まった。ほとんど高校を卒業して以来の
顔ぶれで、いやあ久しぶりの声が上がる。みんないいおっさんに
なったものの、子供の頃の面影が残っている。
杯を交わし、近況報告をしたり、思い出話にふけったり、
再会のひとときに気持ちが和んだ。
みんなで全力で挑んで、長野県大会で総合優勝を勝ち取ったなあ。
強かった、うん、強かったぞ。
最高の仲間に恵まれたことを、あらためて誇りに思ったのだった。

仲間との再会秋の夕べかな。



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