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上田の祇園祭へ。

この時期、あちこちの町で、夏の疫病を払う
祇園祭が開かれている。7月の上旬、
京都の八坂神社の分社の、長野市の弥栄神社の
祇園祭が行われた。日本舞踊の踊り手さんを
乗せた屋台が町を巡行して、善光寺へやって来る。
その先頭に立つのがお先乗りと呼ばれる
神様の代理の男の子で、今年は、昨年世話になった
皮膚科の病院の先生の息子さんが担われた。
暮らしている東之門町からもお先乗りの付き添いに
何人か出ていた。この暑い中、羽織袴姿で
一日町中を歩くのだから、終わって戻って来る
頃には、みんな汗だくのへとへとになっているの
だった。
7月22日、上田市の祇園祭に足を運んだ。
小さな城下町の祇園祭は、それぞれの町から
神輿が出て、市街を練り歩く。
新幹線で長野駅から15分。上田駅を出ると薄暮の
駅前に浴衣姿の女の子や、Tシャツ姿の男の子たちが
集まっていて、すでに祭りのムードが高まっている。
通りを上がって行くと、海野町商店街の道に、
本町の神輿集団の姿が有って、友だち母子の
姿を見つけた。
おかあさんはきりっと髪を結って、ぱりぱりの
白い法被が好く似合う。
子供神輿の先頭に立つ息子は背が高く、日焼けした
面がまえが好い。
本町には、馴染みの寿司屋の萬寿が在る。
旦那さんいるかなあと探したら、おんべを持った姿を
見つけて、本日の神輿の先導役なのだった。
祭りの始まりを眺めてから、フレンチのル・カドルの
階段を上がった。料理ができるまでの間、
テラスで神輿の巡行を眺めていた。担ぎ手たちの
威勢のいい掛け声が響き、町が熱気に包まれる。
階下の歩道をたくさんの人が行き来している。
牛串屋の屋台に長~い列ができていた。
店内に戻ると、外の喧騒がまるで聞こえず、
久しぶりの旨い料理にワインもすすむ。
ゆっくり食事を楽しんでいたら、いつの間にやら
祭りの終わりの時間になっていた。
ウイスキーのロックで締めて外へ出れば、
行きかう人々の、祭りを満喫した気配が心地好い。
来週は上田わっしょいで、踊り手たちが町を沸かす。
その次の週は千曲川河川敷の花火大会。
上田の夏は熱いですなあ。人垣を縫って駅へ
戻ったのだった。

祇園祭寿司屋の大将おんべ振り。







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