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コロナの陰性証明=1時間半のチャリライド?

2021年2月2日現在、77,000人ほどがコロナで陽性となっているらしいオランダ。もうクラスでも学校でも「あの人と、あの人と、あの人と…」という感じで、個人的な感覚的としては「コロナはインフルくらい身近なもの」になっている今日この頃です。

娘のクラスでもおおよそ半数が、感染し、完治し…という感じで(幸い娘も私たちもまだ罹ってはいない)、「もうそこまで来てる!」という感じがしています。

「学校を開けろ!」と抗議した人たち

年明け早々、学校を開けるか開けないかに関して、ユニセフをはじめとする団体が政府に抗議したらしく、
「子どもの学ぶ権利を奪うな!子どもにまで影響が及ぶようなコロナ政策はやめろ!」
と詰め寄ったという記事を読みました。

個人的には「そんなこと言ったって、大人が罹って重篤化すれば病床の数も埋まるわけで…」と思うところもあるのですが、抗議者たちは「子どもたちの学校へ行く権利にそれを及ぼすな」ということが言いたかったそうです。

つまり、規制を強めるにしても、学校は開けろ。と。
コロナの規制強化の責任を子どもたちに取らせるんじゃない!!
とご立腹されていたそうです。何ともすごいなと思います。

陽性者が3人出た?ではクラスを閉めなさーい

その後、彼らの抗議が効いたのか(?)無事、学校は再開。
しかし(予想通り?)爆発的にコロナ患者が増え、政府は、
「学校のクラスに3人の陽性者が出たら、その学級は閉鎖!!」
というルールを発表した結果、クラスは閉まりまくり、学校閉鎖も起きる自体にまで発展しました。

ただでさえ教員不足なのに、みるみる教師たちにも感染が広がり、先生はいない、クラスは閉まる、クラスは再開できそうだが、やっぱり先生はいない…など、どこもかしこも混乱状態だったそうです。

教員不足が拍車をかけた最初の3週間

日本も全国で約2000人以上の教員不足が報道されていますが、学校視察をしていると、個人的にはオランダの方がもっと深刻なのでは?と思うことも多いです。

「人が足りないからそれを補うように働く」という選択をほとんどしない彼らの労働観は、「人が足りないんだから、ちょっと無理してでも助け合おうよ!」という日本人からは考えられないほどドライで、「人が足りなくても、私は自分の人生が大切だ」と言う教師も多いと聞きます。

どっちが良いか悪いかはさておき、そういった意味で日本人(特に教師)は勤勉な人が多いけれど、オランダの先生たちからは「でも、欠員を補填しようと頑張って働いたら次に私がバーンアウト(燃え尽き)するよ?」とか「そもそもそれは政府がやることであって、私たちが補填したら事実は見えなくなりますよ」というような感じで、冷たいというか、超現実的というか…色々違うもんだな…と思っています。

ついに娘のクラスも学級閉鎖へ…

何とか生き延びていた娘のクラスにもついにコロナの波がやってきたことで、1/17(月)から学級閉鎖となりました。

学校からは、

「月曜日から学級閉鎖となります。子どもたちは水曜日の15時以降にGGD(保健所)でテストを受けて陰性であれば、教員の配置がうまくいった場合のみ、木曜日から学校に通うことができます。うまくいかなければ、木曜日はオンライン授業で、金曜日は確実に教員配置がうまくいくので、登校が可能です。」

という連絡が届きました。実はこの段階で担任もコロナに感染していたのです。

しかし、この連絡がきたのが1/24(月)の朝7時。
「まじか、今日から学校行けんのか…」
となったのでした。

GGD(保健所)のコロナテストの電話がつながらない〜

水曜日15時以降のGGD(保健所)の予約を取ろうと思って電話をかけるも、全っ然つながらない。そして、オンライン予約をトライしてみるも、やたらエラーがでる…ということで、八方塞がりな状態が月曜日はずっと続きました。アナウンスでは「今は超忙しくて…」と言うばかり。

次の日の火曜日に電話をしたところ、奇跡的にコールセンターにつながり、何とか予約を取るための会話を始めることができたのでした。

「こうなるのわかってたんやから、コールセンターの人員増やしとかんかい!」と思ったのは事実ですが、まぁそれも仕方ないですね。

ハーグでは予約が取れませんね…(嘘ん)

担当者のお兄さんに事情を説明し、娘がクラスの濃厚接触者になったため、クラス復帰するため水曜日15時以降の予約を取りたいことを伝えました。

「オッケー、了解です」カタカタカタ…とPCを叩くお兄さん。

「車はありますか?」
「ありません、借りることならできますが」
「レンタカーでの移動はダメなんです」
「あぁ、そうですか…」

「ハーグですよね?」
「はいそうです」

「…ハーグの空きはありませんね…」
「うーん…」

「ライデンなら…あ、ここは子どもはダメか…」
「多少時間を前後させても構いません」
「わかりました」

「うーん…ハーグはどこもいっぱいですね….」
「どこなら空いているんですか?」
「ロッテルダムの空港なら….」
ー すかさずGoogleMapで調べてみる ー
「公共交通機関はダメなんですか?」
「ダメですね」
「でも、自転車で行ったら1時間半って…」
「そうなりますよね。汗」
「行く途中で体調壊します」
「確かに…でも、もうここしか空いてなくて…誰かの自家用車に乗せてもらったりできますか?」
「まぁ、そりゃ頼めば誰かいるとは思いますが…」
「何とかそれでいきますか」

うそやーーーーーーーーん。

…ということで、こんな状況で一応陰性の娘と私を乗せてくれる人なんているのだろうか…泣
と思いつつ、水曜日の16:00にロッテルダムの予約をとったのでした。

クラスのグループで助けを求める。泣

娘のクラスにはWhatsAppグループがあるので、そこでみなさんの意見を仰ぐことに。

「みんな、ハーグで予約取れてるの?うち、ロッテルダムまで行けって言われたんやけど…しかも自転車で1時間半かけて行けって…!娘も私も陽性なんやけど、車のない我が家は例外的に公共交通機関で行っても良いだろうか…みんなどう思う?」

と聞いたところ、意見はさまざま。笑

「うちはハーグで取れてるよ、もう一度電話してみたら?」

「自転車で1時間半?!そんなのあり得ないよ。もちろん、マスクをつけて公共交通機関で行って良いでしょう」

「GGDがダメだと言うならダメじゃないかな…そういった行動が感染を拡大させることを危惧して言ってるわけだから…」

「ありえないね…どうすれば…」

などなど、どこも同じですね。笑

そうすると、あるパパが、
「ロッテルダムって空港?菜央、何時だい?うちも夕方に予約をとってるから、乗せて行ってあげるよ!個別でメッセージするね!」
と、神メッセージをくれたのです。泣

情報はリークされている、政府の発表。笑

その日の夜は火曜日。ということで、新たな政府の発表がある日でした。

メッセージをくれたパパが、
「菜央、今日の夜新しい政府の発表があるけど、先にリークされた情報だと、濃厚接触者の規制はなくなるらしい。だから、子どもたちはセルフテストで陰性で風邪の症状もなければ、明日の水曜日から学校に行けるはずだよ。とりあえず正式な発表を待って、それからまた連絡を取り合おう!」

….なんと!そうなのか!
なくなれ!濃厚接触者なんて扱い!
と、心から願ったのでした。

晴れて娘は翌日(水曜日)から通えることに

…ということで、リークされた情報通り(笑)、濃厚接触者という扱いはなくなり、本人に風邪の諸症状がなく、セルフテストも陰性であれば、学校へ通えるようになりました。

月曜日から続いた学級閉鎖は2日間だけで済んだのです…よかった!

しかし、今もなお感染した子どもたちの数は多く、予断を許さない状況という感じです。私が読んだ記事によると、現時点のスピード感では、2023年までにはヨーロッパ全体の60%がコロナに感染すると言われていて、それで集団免疫を獲得すれば、もうそれは「インフルエンザと同じ」と言えるのだとか。

適切な表現かどうかはわかりませんが、
規制を強めたり、緩めたりしながら、病床を確保しながら、重篤化は最小限に抑えながら(成功するかはわからないけど)、罹ることも決して"良い"とは言わないが、それもやむを得ないか…という感覚を持ちながら、みんなで緩やかにコロナに罹りながら集団免疫を獲得していくしかないんじゃね?

みたいなことなのかな、と勝手に理解しています。

いずれにせよ、うちは何とか1時間半自転車を漕ぐことを免れ、ことなきを得て無事これまで通り学校生活を送れています…が、いつ何時我が家も感染するかわかりません。

生姜とニンニクをたっぷり食べて、睡眠を十分にとって、基礎代謝を上げながら、健康第一で過ごしていきたいと思います!









政府の発表は火曜日に行われることが多く



先週の火曜日、政府の発表があり、これまで「濃厚接触者」の扱い規則があったところがなくなりました。学校が再開してから

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