演出(えんしゅつ)て何?美味しいの?②
GWスペサル。
前回の①に続いての②です。
前回冒頭で予備催眠ならぬ「予備知識」のならしが
あったと思いますが覚えているでしょうか?
砕いて話しているので
話しが遠回りになります。
ご了承ください。
言語の中身の方が演出になる。
映像は
言語の中身(内容)になります。
言語は皮、内容は肉と
おぼえてください。
イメージはソーセージです。
「皮」が言語でその意味をなしている内容を
「ひき肉」と思ってください。
腸詰の腸の部分だけでも、
中身だけでも「ソーセジ」を意味していませんよね?
それの言語部分が皮、内容物がひき肉です。
演出って美味しいの?美味しいです。
美味しい部分つまり「中身」が演出になります。
演出とは一見外側のように見えますが中身です。
むしろ広告コピーや商品名に代表されるように
ネーミング、ワードこそが
パリッとするキレのある表面に相当します。
「ひき肉の腸詰っていうより」
ソーセージ!!でピンとくるでしょ?
言葉は内容を圧縮した物です。
魚、肉。
太陽。
言葉は複雑なソレを簡易に表現した物。
内容を話すためには文脈が必要です。
生きろ!
もののけ姫のキャッチコピーです。
映像作品、アニメ、映画、漫画において
映像こそが中身です。
もののけ姫の「生きろ」は中身を表していません。
がわです。
全体的にそういう内容だよを伝えているに過ぎない。
中身、文脈は
映画本体そのものにあります。
ちゃんと中身を伝える事ができているかどうかに
演出の意味があります。
だから絵が下手でも、素晴らしい演技していたり
演出してるのであれば
漫画は機能します。
ここでよくある
舞台の脚本のような
ト書による脚本が
映像作家達にはよくある実例を漫画で
解説していきます。
素人さんにも分かるレベルで
本来ならここから有料にしたい!が
無料です!!
お分かりいただけたでしょうか?
僕たち漫画家は
「映像を言語化」して使える技術者なのです。
本当にバナナの皮で滑ったみたいな原作が届きます。
「15Pくらい戦闘シーンよろしくお願いします」
おいおい、それ面白い戦闘シーン考えるの俺じゃん。
戦闘シーン面白くても
原作が書いたことになるじゃんそれ。
なんてことは日常茶飯事で
「セックスシーンよろしくお願いします」
「ゴルフシーンよろしくお願いします」
おいおいそこが肝じゃんってところが
よろしくされます。
100%つまらない「バナナで滑った」でさえ
見れるものにしてしまう僕らのネーム技術は
映像言語が分かっていない人に
「ちんぷんかんぷん」に聞こえるので
こちらが何故怒っているのが
相手につたわらないこともまま
セイ!言ってあげましょう。
あなた達がやってる事は
仕事ではありません。押し付けです。
マンガ家の新人さん達は
バナナで滑ったを皆さんも演出してみてください。
意外と難しいですよ。
ここからは
プロフェッショナルレベルの解説になります。
絵コンテには
メカニズムが存在しているので
その技術の選択の仕方によるセンスの組み合わせで
どの映像とどの映像を組み合わされば意味が発生するかを
マンガ家は理解しているのです。
「モンタージュ効果」といいます。
もちろん勉強しながら学んで行くわけですが。
ロングにすれば「コメディ」に
ズームインすれば「シリアス」になることは勿論。
陰影で意味を変える事も。
複雑な絵コンテを駆使して
面白さに変換しているのがマンガ家です。
↓これはおまけですが
2016年にアシスタントに解説した漫画のメカニズムのマンガ
プロフェッショナルレベルなら理解出来るはずです。
漫画は絵に言語的な意味がある
映像による「文法」なのです。
文脈を絵で読ませる。
セリフより強く
下の絵の演技で決まります。
わかりやすく言えば「俺は海賊王になる!」の下の絵が
尾田さんのルフィの絵じゃなかった瞬間にパロディかギャグにしかならないのです。
どんなに脚本が良くても
北斗の拳を鳥山明さんの絵でやることも
ドラゴンボールを原哲夫さんの絵でやることも
噴飯物のギャグでしかありません。
漫画を成立させているものは「絵」なのです。
映像作品において
演出と演技こそが中身で心臓。
キャラクターが目印。
言語は
皮「パッケージ」なのです。
「キン肉バスター!」は素晴らしい台詞(コピー)ですが
あの絵こそが本体なのです。
あの絵が描けないと意味無いんです。
現在、電子書籍では新興の会社が多く立ち上がり
実は漫画家さんが代表者の会社もいくつもあり
元々TV CMを作っていた映像チームや
ゲーム会社、アニメ会社、
絵コンテを理解している会社が
続々と漫画を作りに戦場にでています。
彼らは映画のように漫画の映像をみんなで作っているのです。
映像作品である漫画を商品としているのに
マンガの絵コンテを理解できていない
古いタイプの出版社や
旧態依然とした仕事は淘汰されると思っています。
もう確定事項と言っていいです。
時代の流れだと思います。
演出解説の前半は
素人さんでも分かるように
ソーセージをイメージしてもらいました。
言語はソーセージの皮です。
内容物は文脈にあります。
中盤はマンガ新人レベルに分かるように
バナナの皮
演出とは絵の文脈。
後半はプロフェッショナルレベル
組み合わせで
文脈は無限に変わり
すでに100年前に完成された技術で
モンタージュ効果という名前がついており
絵に意味があるんだという証明。
でした。
ちなみにおまけ漫画の
梅子ちゃんは今も可愛らしく
アシスタントしてくれています。
僕の解説で興味を持った人は
ぜひこの一冊で漫画がマスターできますので
ご購入してください。
漫画描けなくて困っている方
これ一冊で解決します。
僕が解説していることが
もっとわかりやすく書かれています。
↓
さらに高度に進みたい方はこれを
おまけの方で書いてる
「続き」は書かれていません
その後忙しかったので。
「人間性」とかかれていますね。
何を書きたかったのかいまいち思い出せませんが
演出には「人間性の弱点」があるという事を言いたかったんだと思います。
庵野秀明、富野由悠季、宮崎駿、高畑勲、、、
アニメのみならず、
タランティーノ、ジョージ・ルーカス、ヒッチコック
浅利慶太、蜷川幸雄
名演出家のほとんどが性格破綻者達であるという、、、、
しかも理由も分かってしまうのです。
別に彼らが極度の変人ではなく
(変人だとは思いますが)
脳内で何が起こっているか、、、
カラクリが分かると
ああ、、、あの人達に口挟んじゃダメかも、、、てなるかも。
演出の弱点「人間性」次回書いてみます、、、、ゴクリ、、、
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