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医師、歯科医師への道14

ある日、私の診療所の30代スタッフが憤慨して私の元にやって来た。

足が痺れると言う事で、病院に行って診てもらったら、レントゲンも血液検査も問題ないと言われこの薬を飲むようにと処方されたと言う。

医者に貰った薬の分かる本で調べると、セルシンと言う抗うつ薬で、私は鬱病ではないと憤慨していたのだ。

noterのお一人で医師の方が、手の震えの症状のある方に、震えを抑える薬を処方した所、何かで調べて私はパーキンソン病ではないと、憤慨されたと言う話があった。

薬と言うのは色んな薬効があり、震えを抑える薬が出たから、パーキンソン病と決まった訳ではないし、テグレトールが処方されたからてんかんと言う訳ではない。

抗うつ薬のセルシンが出たから鬱病と診断した訳ではないのだ。

基本的には、診断をしてからその病名に効く薬を出すのが一般的だが、症状に対して薬を出す事もあれば、診断がつき難いケースの場合、あて薬と言って先ず薬を出して効果があるかないかで、診断の一助とする場合もあるのだ。

当院のスタッフの女性は、いわゆる更年期障害の症状の一つと判断されたようで、騙されたと思って飲んでみたら?と勧めてみた。

薬によっては、副作用の強いものもあるが、セルシンはそこ迄副作用の強い薬ではない。

後日談だが、薬の服用で足の痺れはかなり改善したとの事であった。

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