医師、歯科医師への道18
歯軋りと一口に言っても、左右にゴリゴリとガチにやるグラインディグもあれば、ただカチカチあてるだけのタッピング、左右に動かさないが噛み締める食いしばり等多岐にわたる。
こう言う習癖を総称して、TCH=TOOTH CONTACT
HABIT と言う。厄介なのは、本人に自覚がない事だ。
ある時、50代の男性が左下の臼歯が痛むと来院された。診察すると第一大臼歯に亀裂が入っていた。
当該歯をはじめ全ての歯に咬耗が見られ、歯がかなりすり減っている。
相当歯軋りされていますね!と申し上げだが、自分は歯軋りはしていないと頑なに否定された。
激痛だった事もあり、抜髄したがヒビは根尖付近迄達しており、結局一年後には抜歯する事に。
更にその1年後右上の歯にヒビが入り、激痛の為抜髄するも、この歯も根尖付近迄ヒビが入っていた為、抜歯することに。
この頃から、ようやく自分が歯軋りしている事に理解して頂け、マウスピースを入れて頂けるようになった。