たんぽぽの家 障がい者✖️アート✨
春分を前に、奈良の「一般財団法人たんぽぽの家」に視察にお伺いしてきました。50周年を迎えた、日本トップクラスの取り組みをされている障がい者とアートの社会福祉団体さんです。
自分たちのはるか、はるか先にある姿だけれども。
50年歩んで来られたその到達点を拝見させていただくことは、くらしと福祉の間(あいだ)に取り組み始めた、ボクたちまちごとオーケストラ/私自身にとって、将来のありようの標(しるべ)の一つともなるもの。そんな先達の姿を学びに伺ってきました。
1 縁は異なもの。奈良のミラクル✨
軽井沢の友だちにすすめてもらって
→渋谷の障害者とアートとITテクノロジーの作品展に行き、ピカピカのおしゃれな街で出会ったのが
→奈良の実家から車でわずか5分の「たんぽぽの家」さんでした。
めっちゃ近所〜。
めっちゃ地元〜。
めっちゃご縁〜。
地元だからのジブンゴトで言うと、ほんま、何もないところです笑笑
うちの家から自転車で10分かからない。静かな住宅地。
まさかのそんな場所に、日本に誇るようなアートと障がい者の団体があるなんて!まさかの50年前に!まさかのお母さんたちの市民活動が盛り上がって、市民が債券発行して1億円とか集めて一般財団法人化するなんて!まさかの奈良で!!!
奈良民として、驚愕。。。😵
すごすぎです。奇跡です。ミラクルです。。。✨✨
奈良は”まあまあ”。総じていえば、穏やかであんまり熱量のないわりかし受け身を基本とする県民性やと思います。よいものは京都や大阪や神戸へ買いに行く。とんがった新しいものの多くは、外からきた人が作る。たんぽぽの家は、奈良民だからこそひときわ染み渡るすごさな存在。。。と私には響きます。
2 ただ、感じる。FEEL。
まずは感じてほしい。
他にも、たくさん写真を撮ったのだけれども。
たくさんたくさん、魅力的な作家さんと作品があったのだけれども。
ひとまず、こんな感じで。
3 すごくないですか?
いやあ。素晴らしかった。
心の底から、素晴らしかった。
モノを創る、純粋なエネルギーがそこにある。
価値あるアート作品がそこにある。
障がい者さんって、別のもの。
ちょっと苦手・・・というか、関わりのないもの。
子どもの頃、そう思ってた。
ここにくると。
障がいというものがぜんぜん気にならなくなる。「もちろんそこに身体的な不自由はあるのだが、ぜんぜん感じない。。。」というのに近いだろうか。
「むしろここには自由がある。」と感じる。
人が、魂が、うつくしく、自由に純粋にあることができている。
素直に、うらやましいなあという気持ちが心の中にふわっと湧いてくる。彼らは障がいがあり、たんぽぽの家/アートセンターHANAという場に出会えたことで、純粋な創作エネルギーに向かうことができている。お金の心配なく、美大出などのスタッフさんをサポートとして日常の用事に追われることなく一日純粋に創作に向かう。ある種の昔の時代のパトロンがいる芸術家のような生活といってもいい。これは時に健常者のわたしたちが持てていないものだ。
鏡のような存在だね。
この場所では、彼らの純粋な心やエネルギーが自分に跳ね返り、自分の純粋な気持ちに気づかせてくれる。すごーく自由でのびのびした純粋な感覚に自分自身を戻してくれる。
4 スタッフさんの存在。
現実的に彼らは重度の障がい者さんたちでもある。メンバーの創作が、アートとして作品として社会に発信されていくには「スタッフ」の存在が欠かせない。
コレナガさんという素敵な女性スタッフさんとお会いした。
冨丸さんや舟木さんのアートTシャツや、calicoさんとのコラボなどは、彼女がアートディレクションして形にされている。日々は糸や道具を揃えたりこつこつした地道な製作サポートもされている。
すばらしいサポート力だ。天才だと思った。
絵画室のスタッフさんの一人は美大出身の男性。織物の部屋におられた松本さんはここで働きたくて東京から来られた。財団法人の企画の大井さんも美大出身で音楽家でもある。知財担当の後安さんはすごい知財のプロフェッショナル!。。。と錚々たるスタッフ陣。
HANAの絵画では、1枚2−30万円するような絵もあるという。それらは、支援者の画家さんが”美大出の5年目ぐらいの人の作品だね”などと市場価格に相当したふさわしい値付けをされているのだという。
もちろん、アートだけではない。
「奈良では、比較的他の施設に馴染めない困った障がい者さんはたんぽぽへ的な感覚もあるんですよ。」
「みんながアートが好きなわけでもないので、アートが苦手な人はカフェで働いてもらったり。その人に合うもの・合う仕事を探していく感じですね。」
とスタッフの大井さん。
障がいの中で生み出される、時に問題行動とされるようなものがアートやそれぞれの仕事へと昇華されている。人が人本来であるありようが生きる。そこにはたんぽぽの家が築いて来られた仕組みと場。スタッフの存在が欠かせない。
スタッフさんはこの職場が好きだという。彼らが創作している空間に癒されるという。メンバーの障がい者さんのことが好きすぎるという。
スタッフもまた、彼らから与えられている。
純粋性を、心地よい空気を、さまざまなものを。
鏡のような存在。
互いの関わりのやりとりが、互いの歓びを生みだしあう。
5 関わりのやりとりが、互いの歓びを生み出しあう✨
こういう空気の場をつくりたい。と思いましたね。
それぞれは凸凹でいい。
それぞれはごちゃまぜでいい。
困りごとを真ん中に、困りごとを解決するお手伝いをしつつ
その人本来のありようが、生きる。
住民やプロフェッショナルが支え、鏡のようにギフトが与えられ、ともにある。そんな場。そんな仕組み。そんなローカル生態系。
わたしたちまちオケは「暮らしと福祉のあいだ」
もっと泥臭く、地べたで生活に根付いたところ。
はじめたばかりで、
50年ははるか遠いけれど^^
あの輝く標✨をみつめながら、歩いて行こうと思う。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?